人気ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ)にヤラセとも言える過剰演出があったことを7日発売の「週刊女性」が報じている。
怒りの告発したのは、同番組の人気シリーズ「マキさんの老後」に出演していた女装のゲイ・マキさんと男装のレズビアン・ジョンさん夫婦。気性の激しいマキさんと、それをなだめ、耐えるジョンさんの姿が視聴者の反響を呼んでいたのだが、同誌の取材にマキさんは「嘘なんですよ、私たちケンカなんかほとんどしませんから」と暴露。ジョンさんも「とにかく『ケンカしてください』と言われるんです。ケンカするまで帰ってくれないから早く帰ってほしくてケンカをしていましたね」と語り、またマキさんが生活費を満足に家庭に入れていないと放送されていたことについても「ちゃんとマキちゃんは10万円入れているのに、たった2万円しか生活費を入れずに威張り腐っているオカマとして放送されたんです」と明かしている。
ほかにも、年越しに言い合いになった2人のシーンには“ガチャーン”という効果音が足され、あたかもマキさんがボトルを割ったかのように見せたり、スーパーの鮮魚売り場では、「お兄さんにイチャモンをつけるよう指示され、罪もない店員さんに怒る演出をされました」など数々のヤラセがあったことを告白。初めて出演の話が来た際はディレクターから「骨のあるドキュメンタリーにします」と口説かれたというが、密着中に台本のようなものを渡され、「ドラマなんだと割り切りました」ともマキさんは語っている。
「『ザ・ノンフィクション』は日曜午後に放送され、“関東一暗い番組”とも言われていますが、一般の人々が人生に苦闘しながらも懸命に生きる姿をディープに描く番組で、『マキさんの老後シリーズ』のほかにも、美容外科が主催する整形シンデレラオーディション出場者を追う『シンデレラになりたくて』や、ホストの生きざまを描くシリーズなど、数々の人気シリーズを輩出しています。業界人のファンも多く、ナレーション希望者は順番待ち状態だといい、他局の『アメトーーク!』では『ザ・ノンフィクション大好き芸人』が放送されたほど。今回の告発には衝撃を受けたファンも多かったようですが、《ユーチューブ見てるけど、普通に仲がいいよね、常にケンカしてたらあんな動画撮れないでしょ》《マキさんユーチューブではジョンさん立てていい雰囲気ですよね》《お互いの作った料理を褒め合ってて、テレビとずいぶん違うなと思ってた》など、2人のユーチューブ配信を知るファンは、テレビとのあまりの差に疑問を感じていたようです」(スポーツ紙記者)
同番組は北九州連続監禁殺人事件の加害者の息子を取り上げた「人殺しの息子と呼ばれて」が大きな反響を呼び全国放送に至るなど、硬派で社会的な問題をたびたび取り上げてきた。それだけに、今回の告発に対しどんな骨太のリアクションをとるのか、注目したいところだ。
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