免疫力を低下させる要因の一つといわれる“冷え”は、夏にも起こり得ることをご存知ですか?
温熱療法の専門家である奴久妻智代子さん(医療法人社団タイオン サーモセルクリニック)によると、暑さや外出自粛により体を動かす機会が減ったり、室内の冷房で体内の熱が奪われたり、冷たい飲み物や食べ物の摂取機会が増えたりすると、夏でも体内が冷えやすくなるのだとか。冷えを放っておくと体内の臓器が正常に働きにくく、自律神経が乱れやすくなるため、注意が必要なのだそうです。
奴久妻さんが夏に体を冷やさない食事としてオススメするのは、「夏にあえて温かい鍋を食べる」こと。具材には、糖質や脂質の代謝を助けるビタミンB群や、腸内環境を整えるβグルカンを含む食物繊維、夏場の発汗で失われやすいカリウムなど、さまざまな栄養が含まれる「きのこ類」をたっぷり入れるとよいそうです。
きのこの旨味成分を引き出すには、調理の際、沸騰してからではなく水から鍋に入れ、複数種類入れるのがよいそう。だし汁に栄養素と旨味がたっぷり溶け込むきのこ鍋レシピを、管理栄養士の渥美まゆ美さんに教えていただきました。
【鮭とキムチのきのこ鍋】
〈材料〉(4人分)
■ブナシメジ1袋(100g)/ブナピー1袋(100g)/エリンギ1袋(100g)/マイタケ1袋(100g)/生鮭2切れ/ニラ3本/ナス1本/キムチ80g
■(A)水2カップ/醤油大さじ2/みりん大さじ1
〈作り方〉
1.ブナシメジ、ブナピーはV字カットで石づきを切る。エリンギは乱切りに、マイタケはほぐす
2.鮭は骨を外し、ぶつ切りにする。ニラは3cmの長さに切りに、ナスは一口大の乱切りにする
3.鍋に(A)と1を加えて火にかけ、温まったら2とキムチを入れてさらに加熱する
自粛疲れや猛暑によって体力や免疫力が低下しやすいこれからの時期に、たっぷりのきのこを入れた鍋料理を楽しんではいかがでしょうか。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)