お笑いタレントの有吉弘行が7月26日放送のラジオ番組「有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER」(JFN)に出演し、コロナ禍でのインタビューに応じる家族連れについて言及した。
23日の海の日を皮切りにスタートした4連休では、政府が推進する観光支援事業「Go Toトラベル」キャンペーンの効果もあり、各地への旅行を楽しむ家族が増加。しかし、有吉はそうした家族連れに取材を敢行するメディアの取り上げ方に違和感を覚えているようで、「観光に来た家族連れにマイク向けてさ、『どうですか?』みたいな(質問をする)。『どうかな、とは思ったんですけど、連休なんで気を付けながら遊びに来ました』っていう人をインタビュー撮ってさ、何回もテレビで流してんのよ」と連休中に旅行を楽しむ家族が頻繁に報道番組で紹介されていると説明した。
続けて、「本当にちゃんと(コロナ対策に)気を付けてる家族で、ああやってインタビュー受けてテレビに流されると、印象操作で“このコロナ禍で出てきたクソバカ野郎”みたいな映し方されるわけ」と、ネガティブな報じられ方をしていると指摘。「だからさ、まじでインタビュー受けない方がいいよ」とも呼びかけ、「そのニュースやった後にさ、『感染者は300人超えてます』って酷いじゃない。そんなやり方すんなよ!」「遊びに行ったって良いじゃない。別に家族で気を付けて。居酒屋の真ん前で酔っ払って肩組んで『コロナ関係ねぇーよ』って奴なわけじゃないんだからさ。何も考えないで出てきた“馬鹿な家族”みたいな映し方するのやめてやってよ」などと主張し、あたかも旅行自体を悪とするようなメディアの報道姿勢に苦言を呈している。
「最近では、観光地に旅行に訪れた一般人の家族連れをモザイク無しで取材する映像も多く、その行為にネガティブな印象を抱いてしまう視聴者もいるでしょう。しかし、旅行自体は政府肝煎りのキャンペーンであることに加え、越境が禁止されている訳でもないですから、感染対策さえとっていれば、批判される所以は無いわけです。そうした家族連れがあたかもコロナの感染拡大の要因のような報じられ方をしていると指摘した有吉の見解には、ネットでも『間違いないね』『分かる。なんかイメージを仕立てられて可哀想』『テレビの印象操作ひどいもん』との共感が上がっています。また、そもそもインタビューを受けるべきではないとの呼びかけにも、『みんな思ってるよね。悪いイメージでしか受け取られないのになんでインタビュー受けたんだろって』『東京から来ましたって言ってた人、インタビュー受けちゃって大丈夫なのかなぁと思った』といった反応も。コロナ禍での旅行についてテレビからの取材に応じる家族側にはなんのメリットもないどころか、印象操作をされてしまう可能性すらある為、断るのが無難かもしれませんね」(テレビ誌ライター)
直前になって「Go Toトラベル」キャンペーンの対象から外されてしまった東京都民にとってはなおさら、旅行を楽しむ人たちの映像はポジティブには映らないだろう。「インタビュー受けない方がいいよ」との提言は、印象操作をされかねない家族への有吉の優しさが垣間見えるものだったと言えるかもしれない。
(木村慎吾)