米アップルが10月14日、iOS搭載スマートフォンの新型「iPhone12」シリーズを発表。ベースとなる「iPhone12」「iPhone12 Pro」モデルに加え、新たに「iPhone12 mini」をラインナップに並べている。
今回の新モデル発表において、アップルが最も強調したウリは次世代通信規格「5G」の全モデル対応だ。これまでのLTE通信とは比較にならないほどの速度で快適にインターネットを楽しむことができるとして「5G」への注目が日に日に増している中、ついにiPhoneシリーズもこの新規格への対応を発表した。
他にも、小型化と軽量化を実現し、「世界最小の5G対応スマートフォン」との触れ込みを与えられたiPhone12 miniの存在やカメラ機能の大幅な向上など、年に一度のiPhone発表会にて様々なアップデートを報告したアップル。だが、日本のスマホユーザーからは“肝心の機能”が備えられていなかったとして落胆する反応もあった。
「iPhoneは2017年に発売したiPhoneX以降、画面下のホームボタンを廃止。全画面仕様へと変更し、同時にiPhoneを起動させる際のセキュリティを指紋認証から顔認証へと切り替えました。しかし、世界中がコロナ禍に喘ぐ中、利用者はマスクを着用する時間が増加しており、iPhoneを顔認識で開くにはわざわざマスクを外す必要があります。毎度のこの作業が大きな手間だとして、一部ユーザーは2020年発表のモデルで指紋認証の復活に期待していましたが、結果は顔認識の継続。ネットには『このご時世で顔認識しかないのはキツい』『指紋認証期待してたのに…』『指紋認証なしに皆ブチ切れてます』との声が殺到し、ツイッターでも『指紋認証』がトレンド入りする事態となりました。最新のiPhoneでは顔認識の他にパスコードを入力することでセキュリティの解除が可能ですが、ヘビーユーザーであれば、1日に何度もこれを繰り返す為、指紋一発でスムーズに起動させたいと願う人が多かったようです」(ITライター)
カメラやレンズの細かい機能向上に注力するのも良いが、iPhone利用者が最も求めていた要素はセキュリティ解除仕様だったのかもしれない。
(木村慎吾)