歌舞伎俳優の市川海老蔵が10月19日、東京都庁を訪問し、小池百合子都知事と新型コロナウイルス禍における文化振興について会談した。
会見冒頭のみ報道陣に公開され、海老蔵は現在、主演公演の全国巡業中であると報告。「コロナ禍でこのような巡業をしているのは、世界的に見ても先駆けではないか」と話し、「PCR検査をまめに行い、何とか順調に来ています」と述べた。
公演は、観客動員を会場収容人数の50%に制限するなどの対策を講じていると説明した。また、8月に再開した歌舞伎座公演などについて「まだ東京都としては感染者の数が多いこともあり、歌舞伎座や国立劇場は少し客足が鈍ったままです」と窮状を打ち明けた。
この報にネット上では、観客の多くを占めるのが高齢者であることを危惧する声や、自宅でも楽しめるようにネット配信のさらなる認知、普及を提案する声もあった。
その一方で「毎日のようにステーキだウナギだってブログしてるよね」「十分贅沢なお暮らしをなさっているので、本当に困ってる下々の私たちに予算を使ってほしい」など、海老蔵の生活ぶりをあげるシニカルな意見もあった。
「海老蔵としては、歌舞伎の大名跡の位置にいる者として歌舞伎界全体の現状を報告したのでしょう。ですが、ブログで裕福な生活を披露している海老蔵個人には同情できないという声も多いようです」(芸能記者)
庶民の娯楽だった歌舞伎だが、海老蔵の暮らしぶりは庶民の心をつかんでいるとは言えないようだ。