その実力、実績を考えれば納得の選出ではあるが、贅沢を言えばもう少し早く見たかった。
2人組女性メタルダンスユニット・BABYMETALが大みそかに放送される「第71回NHK紅白歌合戦」に初出場することが16日に発表された。
同局で行われた会見でボーカルのSU-METALは「日本で歴史的な番組に出られることが光栄です」と笑顔でコメントし、「こんな時だからこそメタルの力を伝えたい」と意気込みを語っている。
初出場はBABYMETALの他にNiziUやmilet、JUJU、瑛人といった9組になるわけだが、中でもメジャーデビュー17年目のベテランであるJUJUは「本当にフレッシュな顔触れの中で、全くフレッシュじゃない私がここにいることも本当に場違い感がハンパなくて」と恐縮していた。
ただ、今年で結成10周年のBABYMETALに関しても世間からは「何故に今頃なんだろう」「俺的なBABYMETALの人気のピークは16年ぐらいだな」「ファンとして初登場は嬉しいけど、贅沢を言うなら3人編成の時に初出場を決めて欲しかったな」など、何故このタイミングで初登場となったのかという疑問の声がチラホラと見られている。
「昨年10月に世界同時発売された3rdアルバム『METAL GALAXY』がBillboardのアルバム総合チャートで13位にランクインし、1969年に坂本九が記録した14位を上回り、日本人女性アーティストとしては史上初の偉業を達成するなど、ワールドワイドな活躍を見せるBABYMETAL。そのため、実績面では紅白に出場するには申し分なしですが、16年の時点で東京ドーム公演を実現させるほどブレイクしていますし、もっと早く出場できたはずと考える人が多いようです。
アイドルとメタルサウンドを融合させた独自路線を歩む彼女たちですから、紅白に出演することでそのブランド価値が落ちてしまうことを危惧してBABYMETAL側が出演を拒んでいたという説も過去には浮上していました。また、近年はワールドツアーを開催するなど、やはり国内での活動よりも海外での活動に重きを置いていますから、それほど紅白出場を重要視していなかったのかもしれません。ただ、今年はコロナ禍の影響もあって、紅白出場が実現したのかもしれませんね」(エンタメ誌ライター)
悲願達成したのはBABYMETALではなく、NHK側の方だと判断する見方も強いが、紅白の見どころの1つであることは間違いなし。この機会をいかし、圧倒的なパフォーマンスを見せて、国内での認知度が上がることに期待したいところだ。
(田中康)