20歳の木村拓哉が「あすなろ白書」で発揮した驚きの“自己プロデュース力”

 マルチな活動をするタレントは押しなべて、自己プロデュースに長けている。名実ともにトップ俳優となった木村拓哉は、二十歳そこそこでその能力を身に付けていた。

 出世作となったのは、93年オンエアの月9ドラマ「あすなろ白書」(フジテレビ系)。ヒロインの園田なるみ演じる石田ひかりをバックハグしながら、「俺じゃダメか?」とさささやく木村に、胸キュン女子が続出。この“あすなろ抱き”は、数多い月9作品の中でもシンボル的なワンシーンだ。

 同作は、石田と筒井道隆ら男女5人が、サークルを通じて恋愛や友情を描く青春群像劇。木村は、2人に続く3番手の役・取手治を演じた。みずから志願した番手である。これには裏エピソードがある。

「キャスティングを担当していた亀山千広プロデューサー(現・株式会社BSフジ代表取締役社長)が木村にオファーしたのは、男性の主役の掛居保役。筒井はその下、つまり取手でした。でも、木村が『チェンジしたい』と変更を申し出て、自ら格下に。月9の主演を蹴ったのです」(芸能関係者)

 プロデューサーが決めた配役を、若手俳優が変えることは前代未聞。そこで亀山プロデューサーは、「このドラマで人気が出たら、いまオンエアされている、どのCMの誰のポジションに就きたいのか、イメージできているのか」と2人に確認した。木村、筒井ともに明確なビジョンを描いていたため、亀山プロデューサーはOKしたという。

「結果的に、取手がかけていた黒縁メガネやバックハグが番組人気に火をつけ、キムタクブームが始まりました。3年後(96年)、亀山プロデューサーが木村を『ロングバケーション』の主役に抜てきすると、月曜日の午後9時に街からOLが消えるといわれるほどの社会現象を起こしました」(前出の芸能関係者)

 ロンバケは平均視聴率29.6%、最終回は36.7%という驚異的な数字をマーク。平成のおよそ30年間で放送された月9ドラマの全122作品中、第3位という成績だ。ちなみに、2位は翌97年の「ラブジェネレーション」、トップは01年の「HERO」。上位3作は木村主演で、まさに月9の寵児といえた。

 あすなろ現象から28年の月日が過ぎ、木村は今なおテレビドラマの帝王。アラフィフになっても記録を更新しそうな勢いだ。

(北村ともこ)

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