11月に公開予定の新作映画「グラスホッパー」で主演を務めるのが、俳優の生田斗真だ。伊坂幸太郎の120万部突破したベストセラーの映画化で、すでに発表されている生田のほか、浅野忠信、山田涼介が出演、さらには麻生久美子、波瑠、菜々緒、吉岡秀隆ら豪華な追加キャストも発表されるなど、作品への仕上がりに期待が高まっている。
今や人気俳優に成長した生田だが、かつて「櫻井有吉アブない夜会」(TBS系)に出演した際、ジャニーズJr.時代の「嵐との確執」について語り、話題を呼んだことがある。
番組では、生田の休日に密着し、韓国のトレーニングジムでアクションの特訓を行う様子に密着。そして4日目の夜、酒が入ったところで、生田がポロリと本音を漏らした。
「僕、漏れた組なんで‥‥。ジャニーズJr.を集めて『嵐』を作るグループができる中に、僕は入れなかった人間なんで‥‥」
ジャニーズJr.で同期だった櫻井翔・松本潤らが嵐のメンバーとなり活躍する一方、生田はメンバーには選ばれず、嵐のコンサートではバックダンサーを務めていた。
「(嵐のメンバーとの間に)溝じゃないけど、隙間がパッてできた気がした。『俺は負けたんだ』と言われている気がして嫌だった」
と、生田は当時の辛い心境を明かしたのだった。
その後、生田はジャニーズでは珍しく俳優業に専念。数々のドラマに出演し、2011年には主演映画「人間失格」と「ハナミズキ」でジャニーズ初のキネマ旬報ベストテン新人男優賞とブルーリボン賞新人賞を受賞する。
「嵐に入れなかった生田は、それをバネに2000年代に入ると舞台を中心に活動。テレビ出演は激減していきました。ようやく注目されるようになったのは、07年放送の『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(フジテレビ系)。そこでの演技力が評価され、08年の『魔王』(TBS)で、ついに自身が落選した嵐の大野智とW主演を果たし、片を並べたんです」(スポーツ紙芸能担当記者)
“人気”ではなく、“実力”でつかみとった「役者」という肩書きは、悔しい思いをして遠回りしたからこその勲章といえそうだ。