2021年11月9日にこの世を去った、尼僧で作家の瀬戸内寂聴さんをモデルにした映画「あちらにいる鬼」(廣木隆一監督)で寺島しのぶが、主人公・長内みはるを演じている。
この度、長内が仏門に入るため、剃髪する重要な場面が撮影された。寺島は特殊撮影などを使わず、果敢に剃髪に挑戦。丸坊主の尼僧姿になった寺島は「髪に執着はないつもりが、撮る前日はいろんな気持ちがこみ上げ、涙があふれた。でもこれが解毒作用で役に集中できた」と感想を述べた。
今作は作家・井上荒野氏が、父で作家の井上光晴氏と不貞関係にあった瀬戸内さんとの不思議な3人の交流を、事実をもとに描いた同名小説の映画化。光晴氏のモデル、白木篤郎役は豊川悦司が演じる。
剃髪したことについて寺島は、艶シーンを匂わせ「劇中で脱いでいるのに、剃髪が特殊メークだと、寺島しのぶとして筋が通らない」と思ったそうだ。
この報にネット民からは「率直に俳優としてのプロ意識を感じました」「いざ髪を剃るとなると、かなりの勇気が必要だと思う。演技力の高い彼女なら、きっと素晴らしい作品になることだろう」「女優生命をかけた。とても素晴らしい挑戦と思います」など絶賛されている。
「尼僧姿の寺島を見た人からは『まるで瀬戸内さんが憑依しているようだ』との声もありました。波乱万丈の人生を“愛”に生きた瀬戸内さんを、寺島がどう演じるのか、今から楽しみです」(女性誌記者)
11月に公開が予定されている今作。寺島の演技が大いに注目されそうだ。