「婚活がうまくいかない……」と悩む人は少なくありません。出会いがない、決め手にかける、相手を信用していいかが分からない、過去の恋人を忘れられない……その内容は本当にさまざまです。
でも、悩む人たちの共通点があります。それは、“人生の軸がない”ことです。どう生きていいかが分からないから、どんな人とどんな暮らしをしていきたいかが見えない。だから、どんなに出会うチャンスがあっても、その相手がいいのか分からないのです。
そうなると、とりあえずは高収入で高学歴で親の介護の必要のない人などと、相手に求める条件がどんどん山積みになっていきます。すると今度は、出会うチャンスがなくなります。そんなに条件の揃った相手はそういないからです。
婚活で必要なのは“条件の絞り込み”です。そして、そのときに大事になるのは、あなたが今後の人生をどう生きていきたいのかという未来像なのです。
都心でバリバリ働きながら仕事と家庭を両立していきたいのか、郊外の一軒家で兼業主婦として生きるのか、両親の住む田舎にIターンして一生を過ごしたいのか……そういう人生のビジョンがはっきりして初めて、婚活で相手の絞り込みができます。
それでも、「どう生きていいのか分からないんです」という人は、もしかしたら、まだ結婚のタイミングではないのかもしれません。試しに、過去の自分の行動を振り返ってみてください。今まで、何をしているときがいちばん楽しかったですか。何にお金と時間を費やしましたか。胸が苦しくなるくらい後悔していることはなんですか。子育てをしたいですか。パートナーには家事や育児をしっかり一緒にやって欲しいですか。
こうしたことをよく考えてみることです。すると、少しずつどう生きていきたいかが見えてきます。見えてくると、結婚相手への理想が明確になります。年収が大事なのか、実家に一緒に住んでくれることが条件なのかなど、絞り込みができていきます。
自分の過去を見つめて未来をしっかりと考えることは、ちょっと怖いという気持ちも伴いますよね。だから、つい先延ばしにしがちです。でも、恐れて先延ばしにするほど、婚活はうまく行かず婚期が遅れます。
完璧じゃなくていいんです。完璧と思って描いた未来像も、軌道修正が伴うことでしょう。それでも、今の気持ちを大事にして、未来を描いてみることが大事なのです。行動を起こしましょう。
安藤房子(あんどうふさこ) 恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テストの作成やメディアでMCとしても活躍中。