新譜をリリースしているジャニーズアーティストでは、KinKi Kidsが最年長となった。25周年アニバーサリーにあたる今年は大忙し。特にデビュー月だった7月は歌、トーク、特集番組に引っ張りだこだった。5年前の20周年では、剛が突発性難聴を患い、予定されていた活動が中止・変更を余儀なくされた。その穴を埋めるように、今年はフルスロットルだ。
剛と光一といえば、同じ「堂本」という珍しい本名。学年まで同じだ。剛は奈良県、光一は兵庫県で、同じ関西出身。類似点の多さでは、現役ジャニーズでトップランク。かつて、ある番組で鑑定してもらうと、「前世はギリシャの双子の姉妹」だったという。
ともに芸能界に興味はなかったが、小学6年生の時に姉が勝手に履歴書を書いて、ジャニーズ事務所に送ったところまで同じ。剛の姉は「のぞみ」、光一の姉は「めぐみ」。家族の名前でいえば、剛の父は「みつぐ」、光一の父は「みつお」。剛の母は「ようこ」、光一の母は「きよこ」。ともに4人家族。前世でつながっていたと言われても不思議ではないほど、奇縁が続く。
2人は、ジャニー喜多川氏から紹介されて、95年5月5日に行われた光GENJIのコンサート会場で初めて会った。「もう1人、堂本がいるんだよ」と光一が案内された場所にいたのが、剛。ともに12歳。剛はバスケットボールのキャップを後ろ向きにかぶったシティボーイ。対して光一は、ポロシャツにメガネという冴えない美少年だった。
コンサート終了後、2人はジャニー氏から高級ホテルのスウィートルームに案内された。上京した2人にはすでに、宿泊の準備がされていたのだ。ルームサービスで運ばれてきたのは、生まれて初めて見たフォアグラだった。
以降は毎週末に京都駅で待ち合わせして、新幹線に乗って上京。ダンスレッスンを受けて、帰京した。初めてジャニーズ事務所を訪れて、契約を交わす段になった時、人生で最初で最後の奇跡を経験する。
「事務所にやってきた2人を対応したのが“堂本”というスタッフだったのです。『はじめまして』の室内で立ち尽くす3人の堂本。剛は、これを超える奇跡はいまだ経験していないため、はっきり覚えているそうです」(アイドル誌ライター)
ジャニーズ関連会社の堂本さんは、現役スタッフのまま。KinKiとはもう、何年も会っていないという。ジャニーズ内に3人の堂本。この妙縁もジャニー氏の想定内だった?
(北村ともこ)