ちょっとした恋愛心理メソッドや心理用語が普及してきましたね。“自分の本音を伝える”という意味の【自己開示】という心理用語も、かなり一般的になってきました。また、「自己開示すれば相手から信頼されて好かれやすい」という恋愛心理も広く知られているようです。
でも実は、自己開示してしまったから「恋愛がうまくいかなかった」ということもよくあります。例えば、失敗例としてよくあるのが次のようなケースです。
■過去の恋愛を話してしまった
ときどき、付き合う女性の男性遍歴を知りたがる男性がいます。相手を好きなあまりの感情ですよね。分からなくはありません。最初のうちは「嫉妬しないから教えて」と言うかもしれません。でも、この言葉を信じてはいけません。話してしまったら最後、彼は自分と“過去彼”を比較しては卑屈になったり優越感を感じたりと、ややこしい感情を抱くことになります。これがネックとなってあなたを許せなくなり、別れにつながる可能性もあるのです。
■彼の欠点を素直に話してしまった
「俺の嫌なとこ、なんでも言ってね」なんて言葉も信じちゃいけません。なるほどそうなのねと信じて彼の嫌な部分を次から次へと話してしまうと、大きな亀裂になりかねないのです。とくに、彼の家柄や両親の性格を悪く言うのは絶対NG。彼のニオイなどの生理的なことも、ナーバスな問題なので慎重にしたいところです。
■過去の深刻な秘密を話してしまった
過去の犯罪や性被害に遭った体験などのヘビーな話は、付き合い始めに話す内容としては不向きです。「どうしても彼にしておきたい」ヘビーな話題は、ある程度親密になってから。それを話すことで彼との関係がどうなりそうか、よく考えながら判断してください。話してしまったことは“なかったこと”にはできなくなるので、慎重に話題を選んでくださいね。
逆に、自己開示の話題として向いているのは、あなたの“ちょっとした”秘密です。「実はひそかにソムリエになる勉強をしている」「今は運動が好きだけど学生の頃は運動が大嫌いだった」とか。あるいは、ちょっとした失敗もいいでしょう。例えば、「買った菓子パンをコンビニに置いたまま出てしまった」とか、一緒にフフフと笑えるような失敗です。
こうしたことを話して仲良くなってから、少しずつ深い話をしていくようにしてみてくださいね。恋愛は選択と実験の繰り返し。必ずうまくいくとは限らないけれど、メソッドにのっかればうまくいく確率が高まります。ファイトですよ!
安藤房子(あんどうふさこ) 作家・恋愛心理研究所所長。離婚を機に日本初の恋愛カウンセラーとして独立。メールカウンセラーの草分け。心と身体両面からのアプローチで婚活・恋活女子を応援。著書は韓国・中国でも翻訳出版。心理テスト作成やメディアでMCとしても活躍中。