昨年フジテレビ系「Silent」のスマッシュヒットで評価を上げたSnowManの目黒蓮だが、期待されていたTBS系「トリリオンゲーム」は放映2回目以降、視聴率が5%台の大失速。同ドラマは小学館「ビッグコミック スペリオール」で連載されていたコミックが原作だが、原作のファンからもイメージと違うと不評なようだ。
「コミック作画は男っぽい画調の劇画で有名な池上遼一氏が担当しています。原作のハードボイルドな雰囲気を目黒に求めるのはあまりの無茶ぶり。フジテレビの月9ドラマ『真夏のシンデレラ』に出演中で過去ヤンキー役も演じているEXILEの白濱亜嵐と『トリリオンゲーム』の目黒の配役を逆にしたほうがそれぞれの個性を活かせたでしょう。『真夏の―』も視聴率が伸びませんが、もしこちらに目黒蓮が出ていたら前作のキムタク主演『教場』の流れでジャニーズファンが観てくれた。若手俳優自身のせいではなく、各社ことごとく若手俳優のキャスティングに失敗した印象です」(テレビ関係者)
反対にベテランバイプレイヤーの起用がハマったのが「ハヤブサ消防団」と「シッコウ!!~犬と私と執行官~」(いずれもテレビ朝日系)だ。どちらも女性ネットユーザーに「オジサン勢が絶妙なキャスティング」と好評で「ハヤブサ消防団」は見逃し視聴がわずか3日で100万回を超えた。
とはいえ、今季初回放映で視聴率2ケタ超えはオリジナル脚本で壮大なモンゴルロケを敢行した日曜劇場「VIVANT」(TBS系)だけ。「ハヤブサ消防団」と同じ池井戸潤氏の小説が原作でメガヒットした「半沢直樹」「下町ロケット」(いずれも日曜劇場)の、それぞれ主演を務めた堺雅人と阿部寛が豪華共演している。前出のテレビ関係者が続ける。
「『ハヤブサ―』と『VIVANT』双方の制作費と視聴率をコスパ的と捉えると、日本テレビの水卜麻美アナと結婚したばかりの中村倫也は大健闘と言えるでしょう。こちらのドラマも原作と違うところがありますが、原作を読んだことのある視聴者には『原作と違うホラー仕立てで先が見えないのがいい』と好意的に受け止められています。対する『VIVANT』もドラマの舞台が財閥系の総合商社で『池井戸ドラマ』を思わせる。そんなふうに、ドラマ視聴率がある意味“池井戸氏だのみ”というのは制作現場も頭の痛いところです」
池井戸ドラマの「ハヤブサ―」だが、今後、中村は堺や阿部、香川照之や市川猿之助容疑者のような「顔芸」「変顔」を見せることはあるのだろうか。