「クズしか出てこない」なんてツッコミも入った男女8人の群像劇ドラマ「真夏のシンデレラ」。視聴率こそ振るわないがネットでは様々な意見が飛び交い面白がられているという異例の展開を見せている。過去のヒットした夏ドラマとはどこが違うのか(8月4日配信)
森七菜と間宮祥太朗のW主演月9ドラマ「真夏のシンデレラ」(フジテレビ系)の第4話が7月31日に放送され、世帯平均視聴率5.4%と過去最低視聴率に並んだ。
今回の月9は、海辺の街で育った女子と東京の一流大学出身の男子、総勢8人が真夏の海で繰り広げる恋愛群像劇。第4話では、サップスクールと食堂「kohola」が大きな被害を受けて休業。1日でも早く再開できるように夏海(森)が早朝から修理を始める。幼馴染の匠(神尾楓珠)や愛梨(吉川愛)、理沙(仁村紗和)も仕事に行く前に立ち寄り、夏海に協力。ケンカしたまま別れた夏海と健人(間宮)を心配して、東京から修(萩原利久)や守(白濱亜嵐)、そして健人も手伝いに来る。
「今作は今旬の若手人気俳優をそろえながら、初回6.9%から始まり、第2回5.4%、第3回5.5%と苦戦が続いています。主演の森は、今作でサップのインストラクター役を演じるために猛特訓。日焼けサロンに通って肌を焼くなど役作りにも取り組んできましたが、このままではⅤ字回復は望めそうにありません」(女性誌記者)
月9では、反町隆史と竹野内豊がW主演の「ビーチボーイズ」(1997年)、織田裕二主演の「太陽と海の教室」(2008年)、山下智久主演の「SUMMER NUDE」(2013年)といった海を舞台にした夏ドラマで実績を上げてきただけに、首を傾げる向きもある。
「『ビーチボーイズ』で脚本を手掛けたのは“朝ドラの名手”と呼ばれる岡田惠和氏。『太陽と海の教室』は、『東京ラブストーリー』から今年公開された映画『怪物』まで数々のヒットドラマ・映画を手掛けた坂元裕二氏。それに比べて今作はヤングシナリオ大賞を受賞したばかりの市東さやか氏の脚本。放送開始当初、結末を決めておらず、出演者の芝居や雰囲気、反響をみて決めるといったやり方も話題になりましたが、完成度の高い脚本に結び付けられるのか、手腕が問われそうです」(女性誌記者)
80年代のトレンディドラマでは、視聴率の推移を見て脚本を書き直すことは珍しくなかったという。その方法が令和の今、うまく作用するのか。今後の展開に注目だ。
(窪田史朗)