今期は若村麻由美を堪能するための3カ月だったのかもしれない。
というのも、8月31日で第7話となるドラマ「この素晴らしき世界」(フジテレビ系)ではスーパーでパートをしているどこにでもいるような主婦・浜岡妙子と、失踪中だったが夫・夏雄(沢村一樹)のもとに戻ってきた大女優・若菜絹代という1人2役を見事に演じ分けた。
一方、放送中の深夜ドラマ「初恋、ざらり」(テレビ東京系)では、軽度の知的障害と自閉症を持っているヒロイン・上戸有紗(小野花梨)の母親・冬美を魅力的に好演。パッと見、オトコと酒が好きな“毒親”に見えるも、実は娘に自立して生きてほしいと見守っている愛情深いキャラになりきっているのだ。
「『この素晴らしき世界』だけでも幅広いキャラを演じる若村を堪能できますが、『初恋、ざらり』では男性にだらしなく、シングルマザーとして25年間育ててきた娘のことを平気で『邪魔』と言って部屋から追い出し、恋人を招き入れるような母親なんですが、娘を邪険にしているわけではないんです。娘と同棲している10歳年上の恋人・岡村(風間俊介)のことを『あの手の男はね、最初は勝手にいろいろ尽くしてきて、そのくせ勝手にしんどくなって、突然フッてくるのよ。今のうちにおんぶに抱っこはやめなさい。2人で生活してるんだから寄っかかるんじゃなくて、支え合うの』と娘を諭す一方で、岡村には『まさか有紗が若いうちだけつき合って、年取ったらポイするわけじゃないでしょうね?怖っ』とクギ刺し。登場回数が増えるごとに『悪い人ではない』ことがどんどんわかってくるキャラなので、若村も演じていて楽しいのではないでしょうか」(女性誌記者)
多くの人々に若村の魅力が伝わったことで、今後の仕事量はさらに増えることになるのかもしれない。