創業者の故・ジャニー喜多川氏の性加害問題により、ジャニーズ事務所に所属するタレントの広告契約を打ち切るスポンサー企業が相次いでいる。
9月12日には経済同友会の新浪剛史代表幹事が「児童虐待に対して真摯に反省しているか大変疑わしい」「ジャニーズ事務所を使うと、児童虐待を認めることになる」と定例会見で発言するなど、経済界でもジャニーズへの逆風は強まるばかりだ。
ジャニーズ所属タレントを起用している企業にとっても急な対応に迫られ、動揺が走っているようだ。モスバーガーを展開するモスフードサービスは当初、イメージキャラクターとして契約しているSnowManの渡辺翔太とラウールについて契約継続の方針を打ち出していたものの、同13日に契約打ち切りを発表。「CM や店頭広告などについてもできる限り速やかに変更します」と公式サイトで発表した。
そんな中で奇妙な現象が。モスがSnowManのCM契約打ち切りを発表してから1週間以上経っても、渡辺とラウールのCMがテレビで流れ続けているのだ。この状況を受け、ファンの一部からは「もしかして契約終了を撤回するのでは」と期待する声も出てきている。
なぜモスのCMは終了しないのか。広告代理店関係者は「期待を抱いたファンの方には残念な話ですが、契約終了の撤回ではありません」と語る。続けて、
「SnowMan出演のCMは9月13日にスタートしたばかりで期間限定商品『月見フォカッチャ』を宣伝するもののため、まだ差し替えられる広告がなく急ピッチで代わりの映像を制作しているところなんです。月末には新CMに切り替わる模様です」
企業にとっても想定外の事態だったようだ。
(塚原真弓)