お米の「とぎ汁」には米ぬかから溶け出した脂質やでんぷん、ビタミン・ミネラル、たんぱく質などのさまざまな栄養成分が含まれているため、上手に活用すればさまざまなことに役立ちます。ただし、最初に捨てるとぎ汁にはホコリやゴミが混ざっていることが多いので、2回目以降のものを次のように使うのがオススメですよ。
■頑固な食器の汚れ落としに
油汚れがべっとりついた食器やフライパンなどの調理器具は、お米のとぎ汁にしばらく浸してからスポンジで洗い流すと、とぎ汁の成分が界面活性剤のような働きをして汚れが落としやすくなります。とぎ汁に浸けて頑固な汚れをある程度洗い流した後で、少量の洗剤で洗うと安心です。
■料理の下ごしらえに
大根やニンジン、ごぼう、タケノコ、サトイモなど、独特の苦みやえぐみがある食材をお米のとぎ汁を使って下茹でしてアク抜きすると、野菜の甘さを感じやすくなります。鍋にお米のとぎ汁と野菜を入れて火にかけ、アクを取りながら柔らかくなるまで茹でましょう。その後、きれいな水に入れ替えてもう一度茹で、とぎ汁臭さを取り除けば下ごしらえの完了です。
■食器の消臭に
プラスティック容器など、食材のニオイが移ってしまった容器にお米のとぎ汁を入れて30分以上浸しておくと、ニオイが取れやすくなります。お米のとぎ汁に浸したら、水で流していつも通り洗剤で洗いましょう。お米を研ぐたびに気になる容器を洗うようにすると、容器のメンテナンスを習慣化しやすくなりますよ。
お米のとぎ汁には栄養素が豊富に含まれているため、傷みやすくて保存して使うのには適していません。そのため、その日に出たとぎ汁をその場で使用して上手に活用しましょう。そのまま捨てずに活用することで、日々の掃除や料理のひと手間を削減することができるので、ぜひ試してみてくださいね。
(Nao Kiyota)