大御所にキバをムキ出しにする芸風は相変わらずのようだ。お笑いコンビ・とろサーモンの久保田かずのぶが11月8日に放送された「太田上田」(中京テレビ)に出演。大先輩のオール巨人に物申したエピソードを紹介している。
久保田と巨人の“因縁”は、昨年3月に発売された巨人の著書「漫才論」でのM-1批評が発端だ。同書には「とろサーモンが王者になった2017年は僕は和牛が優勝だと思っています。だから最終決戦で和牛に投票しました」と綴られており、これに久保田が激怒。同年5月に更新したYouTube動画から「今言うこと?」「無許可でこんなこと書かれたら、すごく気分が悪い」「嫌いになりました」などと巨人に対して憤っていた。
そして、「太田上田」で久保田は、番組MCの爆笑問題・太田光と、くりぃむしちゅー・上田晋也から、巨人批判の“その後”について聞かれ、数週間後にお笑い賞レースの審査員として共演した日の出来事を振り返ったのだ。
聞けば、久保田は「楽屋に行ったら、巨人師匠が取り巻きの人を連れて入ってきて、殺されると思った」と対面して話す機会があったといい、お互いに謝罪し合ったと告白。ただ、その際も「ボク、『嫌いな先輩は?』って聞かれたら、巨人師匠って言います」と本人に告げたところ、巨人は「芸歴3年目くらいの声量で上向いて『何でやねん!』って」と叫んでいたという。
久保田の話を聞いていた太田は「巨人師匠、大先輩だよ。レジェンドだよ。よく言えるよね。巨人、上沼って、関西の両巨頭だよ」と、2018年のM-1グランプリで審査員を務めた上沼恵美子を、スーパーマラドーナ・武智と動画で一緒になって批判し、暴言を吐いた騒動も蒸し返していた。
「2017年度のM-1を巡っては、巨人の他にも、とろサーモンの優勝を疑問視する人が多く、KinKi Kids・堂本剛もその1人。剛はもともととろサーモンのファンを公言していましたが、18年1月放送の『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)の中で、彼らの優勝に対する違和感を表明し、『西の人は結構同じ意見な気するけどな。え、ジャルジャル(が優勝)ちゃうんや、みたいな感じ』とコメント。すると、久保田はこの発言を報じたネット記事を引用し、『君のお笑い出来ますよ感も正直しんどい』と、過去に剛が出演していた番組『堂本剛の正直しんどい』(テレビ朝日系)にかけて、不快感を表しました。巨人に上沼、剛と、相手が誰であっても敵意をムキ出しにすることには賛否ありますが、それだけ自分のお笑いに誇りと自信を持っている証とも考えられますね」(テレビ誌ライター)
次々に敵を増やしていく姿には心配の声もあるが、これこそが久保田の芸人としての生き様なのかもしれない。
(木村慎吾)