「第74回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表され、旧ジャニーズ事務所(SMILE-UP.)のタレントが、1979年以来44年ぶりの出場0となり民放各局のテレビ関係者にも衝撃が広がっている。編成担当のテレビ局員は話す。
「事前情報では、Snow ManとKing & Princeは出場と言われていたので驚きです。民放は来年1月期のドラマでSnow Manの渡辺翔太と岩本照に加え亀梨和也と中島健人もドラマに出演する。今回のNHKの決断を受け、旧ジャニーズ事務所のタレントをドラマで大々的に起用することに批判が出る可能性が出てきました」
NHKでは、稲葉延雄会長が9月時点で、被害者への補償が十分と判断されるまで旧ジャニーズ事務所のタレントについて新規の出演依頼を見合わせると表明。まさに“有言実行”だったわけだが、ネット上は各アイドルファンから「紅白は見ない」という辛辣な書き込みであふれかえることになった。
また、ジャニーズ枠に変わって出場する歌手がK-POPアイドルになったことも、火に油を注ぐ形になっている。
「K-POP勢のStray KidsとSEVENTEENが初出場で、ジャニーズグループに変わる存在。両グループともに日本でもドームクラスのコンサートを行う人気ですが、日本人グループがいるのに、なぜ旧ジャニーズグループの代わりがK-POPグループなのかと納得いかないという声がSNSで多いんです。視聴率の低下も懸念されますが、NHKではK-POPグループをエコヒイキしているという意見が広がることを危険視しているようです」(スポーツ紙記者)
紅白といえば、過去に「第69回NHK紅白歌合戦」への出場が決まったTWICEのメンバーが、「慰安婦シャツを着ている」とネット上で炎上。さらに、世界的に有名なBTSも、キノコ雲が描かれたTシャツをメンバーが着ているとSNSで拡散され、紅白出場が取り消しになったと話題に。さらに遡れば、「第65回NHK紅白歌合戦」にサプライズで登場したサザンオールスターズが、「ピースとハイライト」を披露した際のパフォーマンスが「反日」的だと批判を浴びたことも。
K-POP勢が増えて、ネトウヨ(ネット右翼)を刺激することが懸念される一方で、旧・ジャニーズのファンもSNSでザワつき、例年になく炎上が起きる可能性が高くなっている今年の紅白。紅組出場歌手に関しても特別な措置が行われたという。
「紅組にも、K-POPに分類されるTWICEのユニット・MISAMO、LE SSERAFIM、韓国デビューしたばかりのNiziUが出場します。白組と合わせると実に5組になり、K-POPを推しすぎとの批判も予想されます。ただし、実はMISAMOは日本人メンバーだけで結成したユニットで、LE SSERAFIMはHKT48などで活躍した宮脇咲良がメインのメンバー。NiziUに関しては、K-POPグループながら日本人メンバーばかりです。今回、K-POP勢が多くなることで、紅組は日本人メンバーを全面的に押し出す演出で、批判を凌ぐつもりだと言われていて、NHKもかなり神経を使っていることがうかがえます」(テレビ関係者)
そんな心配をするくらいならK-POPグループを出場させなければいいところだが、実情は旧ジャニーズのグループに代わる人気の男性グループがおらず、視聴率のためにはK-POPアイドルに頼らざるを得ないという。出場歌手の発表時点で大荒れとなった、今年の紅白歌合戦。今後、さらにサプライズゲストが発表される予定だが、はたして、大みそかまでどんな盛り上がりをみせるのか。
(渡邊伸明)