ダイエットの世界では、相変わらず糖質制限が流行っていますが、糖質の摂り過ぎは実は心の健康にも関わっているそうです。
「昼休みの昼食に、ラーメンやパスタ、それに丼物や定食のご飯大盛りなどを食べた後、体がダルくなったり、眠気が襲ってきたりする経験をする人は多いですよね。それはほとんど炭水化物に含まれている、糖質が関係しているんです」と言うのは、医療ライター。糖尿病に関する取材をしている時に、知った話だそうです。
「人が活動するには糖質が必要だと言われていますが、実は通常の生活の中では、活動エネルギーの3分の2くらいは脂質から得ています。脂肪は1gあたり9kcalという、とても効率の良いエネルギー源だからです。
ところが現代の日本人は炭水化物を摂り過ぎ。血糖値が上がり過ぎると、インスリンという物質が分泌して細胞の中に取り込み、下げるように働きます。これが糖質が体脂肪になって太る仕組みの一つなのです。ところが、糖質の摂り過ぎを続けていると、この機能が疲労してうまく働かなくなるのです」(前出・医療ライター)
すると血糖値調整機能が上手くいかなくなって、ほんの少しの糖質を摂っただけでインスリンの大量分泌が起こってしまい、低血糖の状態が続いてしまうのだそう。
「こうなると脳が働くためのエネルギーであるブドウ糖も不足して、自律神経の働きも不安定になってしまうんです。その結果、疲労感やダルさを感じたり、集中力や思考量の低下がおこったりします。それが昼食後に感じる眠気や気怠さの一因です。
さらに糖質の取り過ぎを続けてしまうと、自律神経の乱れが修復されにくくなり、意味のない不安感を感じたり、イライラした状態が続いたりするようになります。また、感情の起伏が激しくなってしまうこともあるそうです」(前出・医療ライター)
寝たはずなのに疲れが取れない、寝つきや寝起きが悪いというのも、糖質過多に陥っている可能性があるそうです。糖質はご飯やパン、麺類の他にも清涼飲料水にもたくさん含まれています。食事の合間に甘いカフェラテを飲んだり果実飲料を飲んだりすることも、糖質の過剰摂取に陥る原因。炭水化物だけではなく、そういった生活習慣も気を付けたいですね。