テレビ各局では春ドラマが続々スタートしているが、中でも注目されているのがフジテレビだ。同局では、山下智久が5年ぶりの民放ドラマ主演を務める「ブルーモーメント」を4月24日から放送予定。さらに、山下と同じく旧ジャニーズ事務所(現・「STARTO ENTERTAINMENT」)を辞めていた錦戸亮も、4月11日スタートの「Re:リベンジ-欲望の果てに-」で準主役を務めることになっている。一気に「辞めジャニ」の2人を起用したことで、思い切った編成として他局でも話題になっているという。
「山下と錦戸は、独立以降、旧ジャニーズ事務所に忖度した局側の忖度がはたらき、事実上“民放ドラマでは起用できない俳優”で、NHKくらいしか2人をキャスティングしていなかった。そんな中で、フジは一気に2人のドラマを制作したわけですから、ファンから高評価ですよ。『ブルーモーメント』に関しては、フジで主演を務め映画版も大ヒットした『コード・ブルー』のように、シリーズ化が期待されているほどです」(スポーツ紙記者)
山下、錦戸ともに多くのファンを抱えているだけに、それぞれのドラマは放送前から大きな話題を集めている。ただ、そんな状況に複雑な思いを抱えているのが、「Re:リベンジ-欲望の果てに-」で主演を務める赤楚衛二だとか。
「『Re:リベンジ-欲望の果てに』に関しては、現状では主演の赤楚より、フジのドラマへ5年ぶりに出演する錦戸のほうが注目されてしまっているんです。赤楚もフジ系連ドラでは初主演なのに、それほど話題になっていません。ポスターも2人が同列に並んでいるもので、どちらが主役かわからない。それに錦戸は、冬ドラマで話題をかっさらった『不適切にもほどがある!』(TBS系)にも出演して高評価を得たばかり。赤楚としてもドラマが注目されるのはうれしいことでしょうが、錦戸ばかりがクローズアップされるのは、複雑な心境でしょうね」(民放関係者)
そんな微妙な関係性もあるのか、撮影現場では少しピリピリムードになっているらしいと、テレビ局関係者が明かす。
「赤楚と錦戸本人同士は和やかな雰囲気で撮影しているようですが、あまりに錦戸に取材が偏らないようフジの宣伝担当者が神経を尖らせているんです。テレビでの番宣もあまり錦戸は出演させず、赤楚をフル稼働させる方針です。ただ、錦戸が番組に出たほうが宣伝効果は高いはずですが…。そんなに気を遣うのも、赤楚の事務所は小栗旬が社長を務めるトライストーン。人気俳優を抱えているので、あまり不愉快な思いはさせたくないんでしょうね。撮影現場でも、脚本で錦戸の出演が多くならないように調整が行われているとか。正直、錦戸を全面に推したほうがドラマは話題になるのですが、そうもいかずピリピリムードが漂っているという話です」
ドラマの内容的には、錦戸と赤楚のキャスティングを入れ替えるわけにはいかないはずだろうし、関係者たちの苦労がしのばれるところだ。
(渡邊伸明)