ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平の「新居」を巡る過熱取材に批判が集っている。
今年5月、大谷による「12億円豪邸」の購入を地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」が報じると日本メディアも追随。
フジテレビと日本テレビでは、自宅の場所を特定できるような映像を番組内で放送したことから、凶悪犯罪のターゲットになりかねないとの指摘が相次いでいた。
両局に対してドジャースが過去映像の使用禁止と「取材パス」の凍結を言い渡したとも報じられた大谷の新居報道だが、ここにきて新たな動きがあった。
7月11日発売の「女性セブン」は「怒りの新居売却」などと題して、大谷と真美子夫人が新居を売却する意向を示していると報道。球団関係者の話として、大谷が「もうあそこには住めない」と話しているとも報じたのだ。
テレビ関係者が語る。
「20年ほど前まで、日本のワイドショーでは話題性のある有名人の自宅前にカメラが詰めかけ、無断で中継が行われていましたが、現在ではプライバシーを尊重してさすがにやらなくなった。バラエティ番組でおなじみの『自宅訪問』企画でも、できるだけ場所を特定できないように配慮した構成にシフトしています。今回の大谷の件に関しても、近年の基準で考えると完全にアウトではないでしょうか」
波紋を広げる大谷の“新居売却”報道。人気バラエティ番組にも思わぬ余波が―。
「今回の騒動を発端として、テレビ朝日では『ポツンと一軒家』の放送の是非について『再考する必要がある』との意見が出ているんです。山奥の一軒家を住民のエピソードとともに紹介する人気バラエティですが、ドローンによる空撮映像まで交えて場所が丸わかりの内容。しかもどの家もセキュリティが手薄です。放送により強盗団に狙われるリスクを高めてしまうのは否めません」(前出・テレビ関係者)
住民の安全が求められている。
(塚原真弓)