母親である故ホイットニー・ヒューストンと同じく、バスタブの中でうつ伏せのままこん睡状態で発見され、その後病院で半年間闘病するも、22歳の若さで息を引き取ったホイットニーの娘、ボビー・クリスティーナ・ブラウン。死因はドラッグと心臓疾患の複合的な要因などとされるが、母娘そろって同じ状態で発見されたため“呪い”説まで語られたのは記憶に新しい。
ご存知のように、彼女の父親は母のホイットニーと同じく、80年代後半~90年代初頭にヒットチャートを席捲したシンガーのボビー・ブラウン。娘の死に精神的なショックを受けていたという彼が先日、ハリウッド・ボウルのステージにサプライズで登場した。メイシー・グレイと共に「リアル・ラブ」を歌い上げ、観衆に向けて「みんなの祈りをありがとう」と感謝のメッセージを贈ったようだ。
ボビーは葬儀前日、他の関係者をシャットアウトし、午後10時頃まで娘と2人きりで最後の別れの時間を過ごしたと言われており、その後、ボビー・クリスティーナは母親の故ホイットニー・ヒューストンの横に埋葬された。そしてボビーは娘の死の深い悲しみの中にいて完全に茫然としているとその胸中を語っていた。
「ボビー・クリスティーナは昔も今も天使だよ。本当に私はこの時間にぼう然としているんだ。家族はボビー・クリスティーナを心に置いて、彼女の思い出を大事にしてどうにか生きていかなければならないんだ。我々の失ったものは、想像ができないほどのものだね。可愛い娘の喪に服している間、皆さんの娘と家族への祈りに感謝します」
まさに悲劇のファミリーというわけだが、この父親のボビーへの批判はとくにホイットニーのファンから根強い。
「彼のDVなどにホイットニーは悩まされましたからね。晩年、ステージでも声が出なくなったり、精神的にも不安定になった原因はあきらかにボビーの存在だと言われています。娘のクリスティーナも母親の死後、ばく大な遺産を引き継いだものの、まともに制御できる人がいなくなり、有名セレブの二世のよくあるパターンでドラッグにハマり、ロクでもない男たちと浮名を流しました。そんなときにボビーは父親らしいことは何もしなかったと聞きます」(音楽専門誌記者)
そんな父親だけが生き残り、母娘だけが若くしてこの世を去ったことにファンは釈然とはしていない。実際に、クリスティーナの葬儀でホイットニーの遺族とボビーの遺族との間のいざこざもニュースになっている。しかも現在の話題はクリスティーナが相続したホイットニーの遺産(約23億円)を誰が相続するかということだとか。それが事実だとしたら、なんとも悲しい話だ。