港浩一フジテレビ社長が開いた“不適切”な記者会見によって、窮地に立たされているフジテレビ。スポンサー企業によるCM差し止めが相次いでいる。
港社長の会見後、人権問題に厳しい外資系企業はいち早く撤退を発表。CM自粛ドミノによって、22日時点でCM差し止めは75社にも及んでいる。情報番組などのCMの半数ほどがACジャパンに切り替わるという異常事態だ。
そんな状況下で、期せずして露出増となったのはACジャパンのCMに出演しているなかやまきんに君とゆうちゃみ。きんに君は、日本心臓財団が展開している「検脈」キャンペーン、ゆうちゃみは防災キャンペーンで災害用の持ち出しバッグのアイテムを紹介している。
そして、最も目立つのが松重豊だ。ACジャパンが制作した全国こども食堂支援センター「むすびえ」が提供する「こども食堂」のCMに起用されているが、ここへきてフジで〝レギュラー化〟。朝から深夜までヘビーローテーションで流されることになった。
松重といえば、初監督・脚本を務めた「劇映画 孤独のグルメ」が1月10日に公開。12年1月にテレビ東京で放送開始されてから13年目にして待望の映画化となったのだが、「こども食堂」の大量オンエアが“食つながり”で映画の宣伝になっているという見方が強い。
「『孤独のグルメ』はその名の通り“孤食”です。でも、こども食堂は誰が来てもいいし、地域のコミュニティづくりの場所でもある。孤独と真逆なので、独りのイメージが定着している松重さんが起用されました。松重さんにとってこの時期のACヘビロテは、映画と自身のイメージアップにつながり一石二鳥かもしれません」(芸能記者)
ついに総務大臣まで動いた業界を揺るがす一大不祥事。崖っぷちに立たされるフジテレビと対照的に、この騒動で知名度とイメージをあげるタレントもいたようだ。
(北村ともこ)