職場で年下に舐められる40代女性ほど「持っていないもの」
ある程度の年齢を重ねると、年相応の「貫禄」が求められる場面も増えてくるもの。後輩や部下など年下世代から舐められているように感じるならば、ひょっとすると貫禄が足りていない可能性もあります。
なぜか見下されてしまう40代女性ほど無意識にやっている“ある行動”に、元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきが迫りました…!
■見下される年上女性は「軸がない」
言葉や態度に「軸」を感じさせない振る舞いは、周囲からの信用を失うよりも前に、頼りなさや不安定なムードを強め自信がなさそうに受け取られがちです。すなわち「軸」のない40代女性ほど、後輩や部下から舐められやすい傾向です。
一方で、あえて自分から「軸がない人」に見える言動を好む大人は少数派でしょう。
ところが40代以上の女性が抱きがちな“ある意識”と“軸がない行動”が紙一重なために、不本意にも「軸がない人」に見えているパターンが結構あるのです。
■「謙虚な先輩」になる努力が裏目に…!?
ハラスメントに見えたくない、“お局様”だと思われたくない、老害予備軍に思われるなんて、もってのほか!…こんな気持ちが強い大人ほど上下関係を極端に意識してしまい、年下に遠慮しすぎる実態も。また、「謙虚な先輩」になりたい思いから、必要以上に卑屈になってしまっている例もあります。
立場的に上にいる人が自ら「格下」のポジションをとってしまえば、軸がない言動のせいでおのずと舐められやすく、周囲を冷静に観察する年下世代ほど、こういった“ブレがちな年上”を見下す傾向に…。
そう!つまり「遠慮しすぎ」「気を使いすぎ」が、年下との人間関係に悪影響を及ぼしている可能性も低くないというわけです。
■ハラスメントまみれの環境で生き抜いてきた40代
「いい先輩」になろうと努めている態度や行動が、かえって人間関係を崩しているかもしれないなんて、とても皮肉なお話でもあります。しかも昭和を生きた40代以上の世代は、自分たちはハラスメントまみれの職場で生き抜いてきた一方で、自分が先輩たちにされたことと同じことをしてしまえば、即座に「ハラスメントだ!」「嫌がらせだ!」などと言われやすい環境に置かれているのも事実です。
そのため威圧だと受け取られないように努めた結果として、卑屈になっているパターンも少なからず見受けられます。もちろん、必要以上の威圧は大問題。ですが、存在感を消すかのように自己卑下や遠慮の姿勢を強めてしまうと、アンバランスな歪みが生まれる要素にもなりえます。
「舐められない」ためには、対等な人間関係の中でも年齢相応の一定の威厳は保つ心がけが不可欠な時代かもしれません。言葉にするのは簡単でも、現実には難しい側面もあります。でも少し意識しておくだけでも、年下世代との接し方へのヒントになるのではないでしょうか。
(元市議会議員・メンタル心理カウンセラー/並木まき)
