NHKの朝ドラ「あさが来た」で大ブレイク、最近でも日曜劇場での執事役が話題を呼んだディーン・フジオカ。しかし、そんなカリスマ俳優にも日本では知られていない下積み時代があった。素顔からベールに包まれた私生活、そして17年に始まる極秘プロジェクトを以下──。
「若様!」
16年10月クールの日曜劇場「IQ246~華麗なる事件簿~」(TBS系)で、主演の織田裕二(49)以上の存在感を放ったのが、クールな執事役を演じたディーン・フジオカ(36)だ。制作会社スタッフが撮影現場での様子をこう語る。
「難事件を解決する法門寺沙羅駆役の織田さんは、今までの正統派とは違う役作りにこだわっていました。ドラマのセットに意見を言ったり、演出にも何度か注文を付けるほど。撮影は長引き、徹夜が続くなかで熱心に耳を傾けていたのがディーンさんでした。疲れた顔を見せる演者もいましたが、ディーンさんは織田さんと演じ方について真剣な表情で話し合ったり、時には織田さんに演技論をぶつけている姿も目にしましたよ」
ディーンが一躍、時の人となったのは、15年のNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」の五代友厚役だった。ドラマの途中でディーンの出演シーンが終わると、“五代ロス”なる言葉が生まれ、世の女性がため息を漏らしたほど。ディーン効果もあって、朝ドラとしては今世紀最高視聴率を記録。その爽やかなイメージと朝ドラ効果でCM契約も殺到した。
「女性層からの圧倒的な支持で好感度バツグンとあって、保険会社に飲料メーカー、食品企業など7社とのCM契約がまたたくまに決まりました。朝ドラの視聴者はファミリー層も多く、当たればCMは決まりやすい。それでも7本は異例です」(広告代理店関係者)
また、絶好調のディーンが「おいしい」と口にすれば、そこはたちまちファンの聖地となる。
「16年10月に放送された『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)での“美味しい肉骨茶を出してくれるお店を探しいてほしい”という企画で、ある店主がスタジオで料理を提供したところ、ディーンがそれを絶賛。すると後日、その店にはディーンファンが殺到し、行列ができたそうです」(テレビ関係者)
16年を駆け抜けたディーンだが、その名前が全国に轟いたのは35歳。遅咲きの苦労人でもある。若手イケメン俳優の登竜門となっている「ジュノンボーイコンテスト」の最終選考まで残るも賞の獲得はならず、ブレイクには至らなかった。
ちなみに、ディーンをコンテストに応募したのは、妹で元アイドルの藤岡麻美(34)だった。98年にアイドルグループ「チェキッ娘」としてデビューし、解散後はシンガー・ソングライターに転身。13年に台湾に渡り、16年に台湾在住の日本人男性と結婚している。