木村拓哉主演ドラマ「A LIFE~愛しき人~」(TBS系)に最終回が3月19日に放送され、平均視聴率は同ドラマ最高の16%だった。マスコミはこぞって“有終の美を飾った”と持ち上げたが、果たしてそう言えるのだろうか?
芸能ジャーナリストは「キムタクファンの底力」と分析する。
「“裏切り者”のレッテルで、アンチも多い木村ですが、もちろん擁護派もいる。そのファンの組織力は、選挙で言うところの大きな“票田”。この視聴率は、ドラマの内容はともかく、ファンによってなんとか支えられましたね」
では、ドラマとしては、どう評するのか?
「ドラマの伏線となったものが、最終回でもすべて未回収といった感じです。深冬(竹内結子)はなぜ沖田(木村)でなく、壮大(浅野忠信)と結婚したのかは、結局わからずじまい。また、沖田の父が口癖のように『お前は半人前だ』と繰り返したことにどんな意味があったのか。最終回で壮大が、父との確執を吐露した時、沖田自身も父から壮大と比較され、認めてもらえなかった思いを言うのかと思ったら言わない。医療的には、難しい部位の腫瘍を取る場合、高度医療の現場では3DでABS樹脂のモデルを作って、手術シミュレーションを考察するのが主流なのに、それもない。機材リースの予算がなかったのかと勘ぐってしまいました」(前出・芸能ジャーナリスト)
それにしても、同時間帯、同局で放送された松本潤主演ドラマ「99.9 -刑事専門弁護士-」の平均視聴率は17.2%。「A LIFE~」は14.5%。後輩にも惨敗した木村に、主演俳優としての今後は厳しいものになったようだ。