よりによってKinKi Kids歌手デビュー20周年という記念イヤーに、左耳の突発性難聴を発症した堂本剛。これによりスタジアムライブやフェスへの参加、ソロの平安神宮ライブといった音楽イベントはすべてキャンセルになった。一番悔やんだのは剛自身に違いない。
そもそも剛は、ボーカリストとしてはもちろん、作詞、作曲、編曲、演奏、またアーティストへの楽曲提供もするクリエイターだ。活動によって名義を変えるのも強いこだわり。音楽雑誌の編集者が言う。
「およそ12年前、デニムメーカーのEDWINとコラボプロジェクトを立ちあげて、『ENDLICHERI☆ENDLICHERI』というアーティストネームで活動しました。のちに『244 ENDLI-x(ツヨシ・エンドリックス)』に改名。アーティストとプロデューサーを兼務しています。彼がすごいのは、このセールスにジャニーズの力がかかわっていないこと。その4年後には、プロジェクト『美我空(びがく)』を立ち上げ、アーティストネーム『剛紫(つよし)』で活動しました」
11年には「SHAMANIPPON」という新プロジェクトを発足させ、翌12年に故郷の奈良県に自身だけのライブ会場「shamanippon ship」をオープン。期間限定ロングランライブを終えると、ライブ会場を解体するという、ジャニーズタレント初の壮大プランを実現させている。
「その2012年には、これまたジャニーズ初の独演会『小喜利の私』をスタートさせています。いわゆる大喜利イベントですが、出されるお題に対して剛が答えを出していき、天の声さんが採点するもの。天の声さんは、よしもとの芸人さん。プロをも唸らせる笑いの才能で、チケットは必ず即日完売です」(前出・編集者)
才気煥発な剛の、一日も早い快復を祈りたい。
(北村ともこ)