11月12日に放送された篠原涼子主演のテレビドラマ「オトナ女子」(フジテレビ系)第5話の視聴率が、8.3%だったことがわかった。同ドラマは木曜22時枠史上初の視聴率オール1桁を記録している。
「フジの木曜ドラマといえば、過去には『白い巨塔』や『電車男』など数々の人気ドラマを生み出した枠ですが、今年は『医師たちの恋愛事情』『探偵の探偵』などが、ほぼ視聴率1桁と大苦戦しました。しかしそれでも初回放送は両作品とも2桁を記録。一方で『オトナ女子』は初回9.9%と、2桁にあと一歩届かず、そこから現在まですべての放送が1桁となっています。いまだこの枠で、オール1桁となった作品はありませんから、このままだと篠原が不名誉な伝説を作ってしまうことになる」(テレビ誌記者)
そんな中、11月14日に放送された報道番組「新・週刊フジテレビ批評」では、「オトナ女子」について様々な専門家や関係者が、番組審議委員会で議論する様子が伝えられた。
そこではまず同ドラマを観た女性脚本家の大石静が、「すごくいい企画なのに、ちょっとずつズレている。40代の女性3人の会話も上っ面だ」と酷評。さらに同席していた弁護士の但木敬一も「アラフォー女性というのはこういうものなんだという決め付けがあまりにも酷い」と切り捨てた。
テレビ誌記者によると、「オトナ女子」がここまで批判される原因はフジの制作体制にあるという。
「『オトナ女子』はアラフォー女性をメインに描くという題材にも関わらず、脚本家だけでなく、ディレクターやプロデューサーなど、主要スタッフがすべて男性で、女性は1人も関わっていないのです。そのためドラマは、女性に対する男性の固定観念が先行してしまっている。結果、女性視聴者の共感が得られず、視聴率は低迷しているのでしょう」
現在もドラマ後半の脚本を制作中だという「オトナ女子」。今後の視聴率上昇のカギは、男だらけのスタッフが女性視聴者の共感を得られるかどうかに、かかっていそうだ。
(森嶋時生)