平昌五輪では念願の表彰台を実現。フィギュアスケートのハビエル・フェルナンデス選手が、今後の去就について引退を示唆しているという。
「フェルナンデス選手にとって、五輪のメダルは心から熱望していたものでした。ソチ五輪では、ジャンプを跳びすぎてしまうという痛恨のミスで表彰台を逃しており、平昌五輪のメダルへの思いは特別に強かったんです。今回も、完璧な演技ではなかったものの、母国スペインにとって、冬季五輪のフィギュアスケートで初めてメダルを獲得できたことを本当に喜んでいました。五輪シーズンの始まる前から、フェルナンデス選手はこのシーズンで終わりにするつもりだと語っていると言われていましたが、まだ正式な引退表明はなされていません」(スポーツライター)
ブライアン・オーサーコーチが海外のメディアに語ったところによると、やはりまだはっきりと引退を明言してはいないようだ。
「オーサーコーチによると、フェルナンデス選手は、3月にミラノで行われた世界選手権を含め、世界選手権にはもう出ないと言っているようです。しかし、ヨーロッパ選手権だけはまだあと1回は出たいと言っているそうです」(前出・スポーツライター)
日本では放送されることのないヨーロッパ選手権だが、ヨーロッパ勢にとってとても重要な試合なのだという。その歴史も五輪、世界選手権よりも古く、スケート連盟の大会としても、四大陸選手権と並んで、五輪、世界選手権に次ぐ格の大会となっている。だが、それだけではない。フェルナンデス選手は13年からこのヨーロッパ選手権を6連覇しているのだ。
ヨーロッパ選手権の歴史をひもとくと、過去に1929年から8連覇を達成したカール・シェーファーという選手がいる。また「皇帝」と呼ばれたエフゲニー・プルシェンコも連勝ではないが7回の優勝記録を持っている。フェルナンデス選手にとっては、8連覇も夢見つつ、まずはプルシェンコの優勝記録に追いつきたいという思いがあるに違いない。
ヨーロッパ選手権の連覇更新、そして新記録を樹立するために、ぜひとも現役を続行してほしいものだ。
(芝公子)