関ジャニ∞の渋谷すばるが、グループからの脱退と、ジャニーズ事務所を年末に退所することを発表した。関ジャニ∞メンバー同席(安田章大はケガのため欠席)で行われた記者会見で、渋谷は「この先は自分の責任の下で海外で音楽を学び、自分の音楽を追求してきたい」と退所理由を語った。今年1月には脱退を決意しており、7人で話し合ったのは2回。メンバーが様々な言葉で必死に引き留めてもその意志は固く、送り出すしかなかったという。
関ジャニ∞は昨年5月に行われた「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL」(通称「メトロック」)に初出演、完全アウェイの中で演奏し予想以上の盛り上がりをみせた。ステージの最後に渋谷は「関ジャニ∞ってアイドルグループやってます!!」と叫んで、会場を埋めたロックファンを「ジャニーズも捨てたもんじゃない」と唸らせ、ジャニーズの中で独自の道を切り開いたと思ったファンも多かった。
それもあり、ファンの中には「たまにソロ活動をして自分の好きなことをすればいいのに」「充電期間みたいなものを設ければよかったのに」など、惜しむ声があふれている。渋谷は後輩からも慕われており、特に関西出身のジャニーズWESTや関西ジャニーズジュニアの憧れの的だった。そうした後輩にとっても今回のニュースは衝撃だったはずだ。
メンバー仲がいいことでも知られていた関ジャニ∞。そのボーカル・渋谷すばるの脱退&退所はメンバーにも大きなインパクトとなった。村上信五が記者会見で話した「ファンの方が一番分かっていると思うけど、“eighter(エイター)”は、すばるから最初に出てきた言葉。この言葉を残して旅立っていく。我々が受け継いで向き合っていくべきこと。家族であり、友人であり、ライバルでもありという、いろいろな時期を経てきている。僕らにしか分からないところでの思いもたくさんあります。背中を押す以外、僕らもなかった」という発言にすべてが込められている。
関ジャニ∞のファンのことをエイターと名付けた渋谷は、それを置いてでも去るという決断をした。ジャニーズを出た後の活動の厳しさを考えれば、相当の覚悟があったのだろう。また、今回あえてメンバー同席の記者会見をしたことは、彼らの絆の強さや誠実さの表れで、ファンの寂しさを軽減したいという配慮ともとれる。
だが、ジャニーズ事務所退所が今年の12月31日までというのであれば、なぜ7月の5大ドームツアー前にグループ脱退するのか。大みそかの紅白に出場してギリギリまで歌う姿を見せてほしかった……というのが、eighterの偽らざる気持ちではないだろうか。
(琴葉)