「最近、食事中にむせて咳込んだ」「咳払いが増えた」「声がかすれる」などの症状に心当たりがある人は、のどが衰えて“老化”が始まっている可能性あり──そう語るのは、東京医科歯科大臨床教授でもある池袋大谷クリニックの大谷義夫院長(呼吸器内科)。そこで、病原菌の侵入から身を守る「のどの働き」を活性化するコツを教えていただきました。
まずは、自身の「のど年齢」を確認することから始めます。タイマーやストップウォッチを用意し、水を一口飲んで口の中を湿らせてから、人差し指をのど仏のやや上に当てて、唾液をごっくんと飲み込みます。30秒で何回口にためた唾液を飲み込めるかをチェックしましょう。
■のど年齢チェック
10回以上:のど年齢20代
9回:のど年齢30代
8回:のど年齢40代
7回:のど年齢50代
6回:のど年齢60代
5回:のど年齢70代
4回以下:のど年齢80代以上
あなたののど年齢はいかがでしたか。のどの老化を感じ始めるのは40代くらいからだそうですが、「あれ? のどが衰えているかも…」と感じたら、のどを鍛えるトレーニングを始めましょう。大谷院長は、「食事の工夫」でのどの健康を維持できるといいます。具体的には、“ねばる食材”を取り入れることなんだそうです。
のどの若々しさには潤いが欠かせませんが、味噌汁など水分が多いものは誤嚥しやすいため、最初の一口にはあまり向いていません。そこで、誤嚥を予防するためにも、ねばる食品がよいのだとか。中でも、ねばり気の強い「ヨーグルト」は、のどを滑らかにムラなく通り、飲み込みやすいことがわかっています。加えて、ヨーグルトは腸内環境を整えて免疫力を高める効果も期待でき、無理なくたんぱく質を摂取することができるのでオススメなんだそうですよ。
のどが衰えると、なんでもないときに咳込んだり、咳が長引いたり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなったりします。ですから、健康長寿にはのどを鍛えることが重要なのです。まずは食事の工夫から取り入れて、のど年齢を若々しく保ちましょう。
(美容・健康ライター Nao Kiyota)