よく「ビタミンは身体にいいから積極的に野菜などから摂りましょう」などといわれますが、実は摂れるだけ摂ればいいというわけでもないようなんです。
日本サプリメント評議会評議委員の則岡孝子さんの著書「知らないと危ない 栄養学 最新の話」(河出書房新社刊)によると、多く摂り過ぎると危険なビタミンがあるのだとか。それは、ビタミンAとビタミンD。油に溶ける「脂溶性」ビタミンです。摂り過ぎると肝臓などの臓器に蓄積されて、過剰症を引き起こす原因となるそう。一方、水溶性ビタミンであるビタミンBとビタミンCは、尿と共に排出されるので問題は起こりにくいとされています。
また、国立循環器病研究センターによると、ミネラルの過剰摂取も障害を招くことがあるのだとか。例えば、カルシウムの摂り過ぎがそれに当たるようです。長寿科学振興財団の健康長寿ネットによると、高カルシウム血症、鉄や亜鉛の吸収障害、便秘などが起こる可能性もあるのだそうですよ。
これら摂り過ぎるとよくないビタミンやミネラルは、不足しがちな栄養素でもあります。なので、食事では足りないからと、摂取しやすいサプリメントに頼りがち。これが過剰摂取につながるため、とくにサプリメントの摂取では十分注意したいですね。