「NGなしのジャニーズ」を標榜するA.B.C-Zが今年、結成10周年を迎えた。“エビ”の5人は2012年、ジャニーズグループで初めてDVDでデビュー。ここまでの道のりは、決して平坦ではなかった。
後輩にあたるHey!Say!JUMPにデビューで先を越され、さらにJUMPデビューの際に共にバックダンサーを務めたジャニーズJr.時代の同世代であるKis-My-Ft2にも先んじられた。両グループはJr.時代に「エビキス」の愛称で人気を二分していたが、キスマイはエビの前年(11年)にデビューで出し抜く。信頼していた仲間の追い越しは、かなり辛かったようだ。当時を知るアイドル誌ライターはこう振り返る。
「同じ舞台で主演を張り、同じ先輩のバックダンサーを務めていた両グループ。プライベートでも大の仲良しで、エビの河合郁人はキスマイの北山宏光、藤ヶ谷太輔と親密。またエビの塚田僚一はキスマイの宮田俊哉と仲良しと、いろんな組み合わせで交流が深いんです。それだけに、キスマイのデビューはヘコんだらしく、橋本良亮はシャワーを浴びながら号泣したといいます。河合は酒に逃げたとか」
そんななか、塚田だけは違った。宮田とはアニメ好きという強い絆でつながっていたため、親友の門出を素直に祝った。
「塚田にとって宮田は子どものころからの大親友。デビュー祝いで食事をごちそうして、その後は、カラオケに行き一緒にキスマイのデビュー曲『Everybody Go』を熱唱したとか」(前出・アイドル誌ライター)
宮田は、秋葉原界隈で有名なアニヲタ。塚田はそれを尊敬しているのか「最高の親友」と認める。15年には2人で秋葉原のフクロウカフェを訪れた姿が、一般客のSNSによって拡散されたこともある。そのラブラブぶりは、売れた今も変わらない。
ジャニーズでオタクで、女の気配ゼロのアラサー同士。塚田がライバル・キスマイのデビューを喜べた理由は、深い。
(北村ともこ)