現在のKAT-TUNは、亀梨和也、上田竜也、中丸雄一の3人がそろうレギュラー番組が1本もない。ソロではそれぞれが抱えており、地上波では中丸が週2本でもっとも多い(上田は準レギュラーのみ)。
KAT-TUNといえば、06年3月のデビュー時は赤西仁、田中聖、田口淳之介がおり、メンバー数は現在の倍。この12年間は、文字どおりの波乱だった。当時の6人が、ジャニーズ史上唯一の記録を持つスゴい集団だったことはあまり知られていない。
「06年3月22日にリリースしたのは、デビューシングルの『Real Face』に加えて、デビューアルバム『Best of KAT-TUN』と、DVD『Real Face Film』も同時に発売しているんです。驚くのは、同年のオリコン4月3日付チャートで、各部門すべてで初登場1位を獲得していること。オリコン調べで、3部門同時制覇は00年10月に浜崎あゆみが達成していますが、新人では初。当然、ジャニーズでは唯一です」(エンタメ誌ライター)
「Real Face」は、いきなりのミリオンヒット。この3作すべてを購入したいファン向けに、「Real Face Best of KAT-TUN Real Face Film完全限定BOX」というコンプリート盤も同日に発売されているため、実質4作品同時発売となる。
ちなみに3作品の合計セールスは、発売初週で160万枚を突破。各部門で、2位以下を大きく引き離している。
KAT-TUNは、結成から5年後にようやくデビューにこぎつけた遅咲きグループ。しかし、赤西と亀梨の人気は、すでにデビューしているあまたのグループを上回っており、05年1月期の出演ドラマ「ごくせん」第2シリーズ(日本テレビ系)で大爆発。続いて亀梨は同年11月、NEWS・山下智久(当時)との限定ユニット・修二と彰でリリースしたデビュー曲「青春アミーゴ」がミリオンヒットしたことも相まって、KAT-TUNデビュー時にはお膳立てが整っていた。
「赤西&亀梨人気がピークに達したころにKAT-TUNがデビューしたので、CD発売前に東京ドームでスペシャルコンサートを開いています。デビュー前のドーム公演はもちろん音楽業界初の快挙。5万5000人ものファンを集め全22曲、およそ3時間も疾走したのは、アイドル史上まれに見る奇跡です」(前出・エンタメ誌ライター)
亀梨は、修二と彰とKAT-TUNの2作のデビューシングルのミリオンシンガー。実はジャニーズの中でも指折りのスゴい人だったのだ。
(北村ともこ)