12月10日に決勝戦が放送された「女芸人No.1決定戦 THE W」(日本テレビ系)にて、残念ながら2位に終わった横澤夏子が女をあげた! 公式ブログにて「絶対にルミネtheよしもとに託児所を作る!!」と宣言し、女性たちからの共感を得たもの。横澤は以前から、乳幼児を抱えるママでも劇場に足を運びやすいように託児所を作ることを提案しており、その思いをあらためて表明した。
その横澤にはSNSでも「横澤さんすてき!」「夢をかなえてあげたい」といった応援の声が続々と寄せられている。なかには「結婚したらさっそくママタレ気取りか」といった批判もあるものの、託児所を作るというアイデア自体に反対する声はほとんどないようだ。
「子育て世代の女性には横澤のアイデアに賛同する人が少なくないはず。映画や劇場では子供が泣くと会場外に出ないとならないし、周囲の客からの冷ややかな目線もあって、観劇をあきらめているママが多いのです。それが最近は、大型商業施設で託児コーナーを設けるところも増えており、子連れでも行動できるメリットは広まってきています。横澤に限らず、多くの女性芸能人が声をあげてくれると、もっと理解が広まるのではないでしょうか」(子育て中の女性誌ライター)
ただ託児所というのは、THE Wの優勝賞金1000万円をぽんと出せば実現できるというものではない。認可保育所であれば厳しい審査があり、無認可であっても自治体への届け出義務が課せられている。そして保母資格を持つ人など専従職員も必要で、開業資金だけではなく運転資金のめどもつかないと、開業はおぼつかないのが現実だ。しかも横澤の主張には、大きな障壁もあるというのである。
「横澤の主張は、所属事務所である吉本に対する要求でもあるのです。いくら女芸人が増えたとはいえ、お笑い業界は未だに男社会の面が否めず、『託児所なんていらん』という声も小さくないはず。それに何事につけ“シブチン”と言われる吉本ゆえ、託児所効果で増える客数と、託児所に掛かるコストを比較して、『増収効果はない』とドライに判断する可能性もあります」(芸能記者)
しかしエンタメ業界は、一般市民の感覚に寄り添う業界でもある。観客の目の前で芸を披露する芸人こそ、子育てママの気持ちを肌で感じているはず。そんな横澤にとってプラスの要素もあるというのだ。
「吉本は東京本社の移転に際して新宿区の協力を得て、元小学校の建物を相場よりも安く借りています。入社式を兼ねたマスコミ向けの内覧会には新宿区長が出席し、『区と地域が一体となり、この場所から生み出される文化に期待します』とスピーチしていたほど。また新宿区は繁華街のイメージとは裏腹に、子育て支援が充実した自治体としても知られており、『ルミネtheよしもと』も同じ新宿区にあります。それゆえ吉本が託児所開設を表明すれば、新宿区からの協力も得られそうです」(前出・芸能記者)
どうやら横澤の願いが叶う日は、さほど遠いことではないのかもしれない。
(白根麻子)