推理作家の巨匠・江戸川乱歩が生んだ名探偵を西島秀俊が演じた2夜連続スペシャルドラマ「名探偵・明智小五郎」(テレビ朝日系)。3月30日は「SHADOW~警察データベース流出!!犯罪者連続殺人」、第2夜は「VAMPIRE~巨大病院サイバージャック!!」が放送された。
乱歩作品の中でも、根強い人気のある探偵・明智とあって、放送前から乱歩ファンの関心を集めていた。ところが、視聴者からの感想は「明智小五郎の名前につられて観たが、最後まで観られなかった。奇をてらったのがダメなほうにいった」「大好きな乱歩シリーズで、とても楽しみにしていたのに、あまりに内容についていけなく、途中でテレビを消しました。もっと王道の江戸川乱歩の世界に浸れるドラマを見たいです」など散々だった。
また、明智(西島)のバディとなる警視庁刑事部サイバー捜査支援室主任の小林芳雄(伊藤淳史)が、すぐに言葉を噛むという設定について「噛むシーンいらない。さっさと進めて」「噛むのしつこい。いちいち流れが止まる。イライラしてきた」など、ドラマの流れを止める演出にうんざりといった様子。あげく「テレ朝だから期待してたのに、ガッカリ」「見なければよかった」など不満が募った。
「演出は『99.9-刑事専門弁護士-』『A LIFE~愛しき人~』(ともにTBS系)を手掛けた木村ひさし。それだけに期待もあったのですが、彼独自のギャグが満載された独り善がりのドラマとなってしまいました。明智率いるハッキングチームのメンバー柴崎始花(上田遥)のセリフも聞き取り辛く、音声を替えた脅迫電話の声も何を言っているかわからない。多くの部分で“?”マークばかりでした」(テレビ誌ライター)
残念ながら“乱歩ファン”の支持は得られなかったようだ。