女優・上野樹里が主演する月9ドラマ「監察医 朝顔」(フジテレビ系)の初回が7月8日に放送され、平均視聴率13.7%を記録。高視聴率スタートとなった。
「上野演じる主人公の万木朝顔は、死因を明らかにして遺体の“生きた証”を見つけ出す監察医。父・万木平(時任三郎)は、捜査で遺体の謎を解き明かす刑事。このドラマは解剖と捜査で遺体の謎に迫るハートフルなドラマ。主役の上野は『のだめカンタービレ』以来、13年ぶりの月9。朝顔の母親・里子役には『あすなろ白書』以来、26年ぶりに月9レギュラー出演の石田ひかり。朝顔が勤める大学の法医学教室の主任教授・夏目茶子役には、『ロンバケ』以来23年ぶりの山口智子と、月9レジェンドが揃っただけに、さらに高視聴率を狙えそうです」(テレビ誌ライター)
しかし今回の“月9”を観て、「NHKの朝ドラに寄せ過ぎている」と見る向きもある。
「山口が演じる茶子と、朝ドラ『なつぞら』で山口が演じるおでん店『風車』の女将・亜矢美は、どちらも自由奔放でファッションも華やか。さらに父・万木平が所属する野毛山署強行犯係の山倉係長を演じるのは『なつぞら』のヒロインの幼馴染・天陽の父親役の戸次重幸。どちらも実直そのもので役柄が似ています。さらに初回放送では、『なつぞら』で広瀬すず演じるヒロイン・なつの子供時代を演じて話題になった子役・粟野咲莉も出演。これには『名演技!泣かされた』『少し大きくなったな! こなつよ!』といったコメントも寄せられています」(制作会社プロデューサー)
インスパイア疑惑はそれだけではないと、“朝ドラ通”の夕刊紙デスクはこうも語る。
「6月15日には、月9の前作『ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~』に主演した窪田正孝が『監察医 朝顔』のセットを訪れ、なんと“月9バトンタッチ式”まで行われ、まるで“朝ドラ気取り”といった声も上がっています。今回の『監察医 朝顔』は、東日本大震災で行方不明になった母・里子(石田ひかり)を探すというセンシティブな内容も扱っているだけに、浮かれてばかりいると足元を救われかねません」
近年、復調の兆しを見せる月9がさらに化けるかどうかは、どうやらこの作品にかかっているようだ。
(窪田史朗)