12月22日に行われた全日本フィギュアスケート選手権男子シングル・フリーは、宇野昌磨選手が逆転で4連覇を飾り、幕を閉じた。
この大会、2020年からアイスダンスへの転向を表明している高橋大輔選手にとっては最後のシングルとなり、大輔ファンならずともその演技は大きな注目を集めた。
「最後の試合だっただけではありません。高橋選手はGPシリーズにも国際大会にも参戦しておらず、高橋選手にとって今季の初の公式戦だった11月の西日本選手権も左足首の捻挫のため棄権。ファンにとっては今回の全日本選手権こそが、満を持して臨む今季最初で最後の試合だったんです」(スポーツライター)
全日本選手権のため上京するまで、高橋選手の調子は上がらなかったという。
「ショーは人前で披露してきたとはいえ試合はこなしていないので、試合勘や集中力、体力も十分ではありませんでした。ジャンプをことごとく失敗し、ショートは14位。フリーでは頑張ったものの疲労を隠せず10位。総合12位に終わりました。それでも、高橋選手のSPの新プログラム、氷上でロックの激しいステップを踏む『フェニックス』は圧巻。日本の男子シングル界を支えてきた高橋選手ならではのダンシングスケートにファンならずとも観客は圧倒されていました。これはあの万能・羽生選手でもマネすることはできない大輔ワールドだったと言えるでしょう」(前出・スポーツライター)
その圧巻の演技に水をさし、ファンから大ブーイング浴びたのが、関口宏だ。
「FSがある日曜日の朝の番組でのこと。アイスダンスへ移行する高橋選手にとって最後の試合となる全日本選手権のSPが14位だったことについて、『これを最後にしたいということなんで。まあ、思い出作りみたいなもんかな』と言ったんです。それに対し、元フィギュア選手で解説を行っている鈴木明子が、ファンに対してしっかり演技をしたいということではないかと話すと、じゃあ、もうちょっと頑張ってもらわないと、とダメ出しまで重ねたんです。関口も誹謗するつもりで言ったわけではなく、よくスケートを知らず、興味もないのでしょう。わかりやすいジャンプの失敗しか目に入らないのだと思います」(女性誌記者)
悪意があったとは思えないが、視聴者が不快になる発言かどうかの配慮はあってもよかったかもしれない。
(芝公子)