お笑い芸人のバカリズムが12月24日、元アイドルの夢眠ねむと結婚したことを発表。クリスマスイブのビッグサプライズ婚となった。今年1月7日にでんぱ組.incを卒業した夢眠は3月に芸能界も引退していたが、その陰では「以前からお慕いしておりました」と尊敬するバカリズムをしっかりと支えていたようだ。
二人が出会ったのは16年にスタートした深夜バラエティの「アイキャラ」(日本テレビ)。番組での共演から交際に発展するというベタな展開だったが、両者の経歴を深堀りしてみると、二人が出会うキッカケを生んだのはまた別の番組だったというのである。アイドル誌ライターが指摘する。
「今や押しも押されもせぬ実力派の人気芸人となったバカリズムですが、2005年にコンビを解散してピンになった彼にとって重要だった仕事は、2006年から10年にわたってMCを務めてきたアイドル育成番組の『アイドリング!!!』(フジテレビ系)というのが業界での定評です。『R-1ぐらんぷり2006』で代表作の“トツギーノ”が話題となりプチブレイクしていたバカリズムですが、今に続く《場を仕切る力量》を身に着けたのは、朝日奈央や菊地亜美らを輩出したアイドリング!!!でのMC経験にあることは間違いありません。それゆえ現役アイドルだった夢眠と共演することになったのも、アイドリング!!!MCの延長線にあると言っても過言ではないでしょう」
アイドル番組のMCは、出演アイドルと馴れ馴れしくすればファンからの怒りを買い、かといって怒鳴りつけたりしても嫌われるという難しい立ち位置。しかもタレントとして未熟なアイドルたちからポテンシャルを引き出すためには、MCに相当な力量が求められる。それこそ「有吉AKB共和国」での有吉弘行や、「AKBINGO!」でのウーマンラッシュアワーなど、見事な仕切りで評価を高めたケースは少なくない。そういった〈アイドル番組における芸人MC〉のひな型を作り上げたのが、誰あろうバカリズムだというのである。
「バカリズムはアイドリング!!!のメンバーに対して常にドライな態度で対応。決して甘い顔は見せず、バラエティの企画に失敗すれば笑い飛ばし、ナメた態度を取れば容赦なく蹴り飛ばすなど《芸能界の怖い先輩》で居続けました。その一方で控室では口数は少ないものの的確なアドバイスを与え、メンバー全員に美味しい場面を与えるよう配慮するなど、秘めた愛情で接してきたのです。そんなバカリズムをアイドリング!!!のメンバーたちは深く慕い、バラエティでの“筋力”を身に着けた朝日や菊地といった人気者を輩出することに。そして業界的には《女性タレントを扱わせたら一級品》との評価に繋がり、アイドル界ではすでに大物だった夢眠との共演もすんなりと決まったのでしょう。もしバカリズムにアイドリング!!!の経験がなかったら、夢眠との共演が可能だったかどうかはわかりません」(前出・アイドル誌ライター)
そのバカリズムはメンバーを平等に扱うため、アイドリング!!!のメンバーには決して連絡先を教えなかったという。それが夢眠とはしっかりと連絡先を交換していたあたり、やはり彼も男だったということかもしれない。
(白根麻子)