朝ドラ「あさが来た」(NHK総合)の五代友厚役をきっかけに、一気にブレイクを果たしたディーン・フジオカ。3月30日にはこれまで録りためてきた楽曲をCD化したアルバム「Cycle」がオンラインショップ限定で発売され、アーティストとしての側面にも注目が集まっている。そんなフジオカについて音楽ライターは、事務所側の戦略に大きな疑問を感じているという。
「4月27日からはタワーレコードにも置かれることになりましたが、なぜかダウンロード配信される気配がないのです。今どきの若者にとって音楽とはスマホで聴くもの。そんな彼らに聴いてもらうなら真っ先に楽曲配信から始めるべきですが、あえてCDのみにこだわるということは、若者に買ってもらいたくないのではと勘繰りたくもなりますね」
フジオカが所属するアミューズでは、公式の音楽配信サイト「A! MUSIC」を運営しており、その気になればすぐにでも配信をスタートできるはず。そうなるとやはり、アルバム「Cycle」を配信しないことには何らかの意図を感じずにはいられないだろう。芸能ライターはそのヒントが、彼のインスタグラムにあると指摘する。
「フジオカは今回のアルバムについて『ミュージシャンとしての活動をスタートとさせる前に どうしてもみんなに聞いてもらいたかった序章』と説明し、『ファーストアルバムではなく プロローグアルバム』と綴っています。この発言を深読みすれば、『Cycle』をプロデビューする前のインディーズ作品と位置付けているのかもしれません。あえてCDのみにしておけば、廃盤にして封印することができますからね」
もしかしたら「Cycle」は、フジオカのブレイクに味を占めたアミューズが、彼の意思に反してリリースしたと見るのは考え過ぎだろうか。そんな所属事務所に対するせめてもの抵抗が「配信なし」だったのであれば、フジオカもなかなかの男気を見せたと言えそうだ。
(金田麻有)