最近よく耳にするようになった「ファストフィッシュ」。これは水産庁によって「手軽・気軽においしく、水産物を食べること及びそれを可能にする商品や食べ方」と認定された商品のこと。
たとえば、フライパンやレンジなどで温めるだけで食べられる商品や、保存が利く缶詰商品、また水産物にかけるだけでおかずが完成する調味料などが、このファストフィッシュに認定されている。
昨今では日本人の魚離れが進み、生活習慣病にかかる人も増加中だが、そんな中で再び見直されつつあるのが魚。魚にはタンパク質やビタミンなどの栄養素が豊富に含まれているが、食べるとなるとさばくのは面倒だし、調理後のニオイも気になるということで、敬遠する女性も多い。
そんな魚離れに歯止めをかけるのが、ファストフィッシュの存在である。
このファストフィッシュについて、モデルやアスリートのコンディショニングを手がけるパーソナルトレーナーに聞いてみると、
「オススメは青魚の煮物や塩焼き。青魚にはDHAやEPAといった栄養素が豊富に含まれているのですが、これらは脂肪なんですね。でも脂肪といっても、必須脂肪酸、不飽和脂肪酸と言われるもので、太るものではありません。EPAは血液をサラサラにしたり、体に溜まった脂肪の代謝を上げたりするので、むしろダイエット時には積極的にとってほしい栄養素です」
そこで、手軽に手に入る青魚の煮物・塩焼きをファストフィッシュの中から探してみると、なんとも豊富な品揃え。さんまの梅酢煮やさばの西京白味噌煮、いわしの生姜煮など、いずれも調理不要で開けたらすぐに食べられるものばかりだ。
中でも注目したいのが、昨今品揃えも充実してきたコンビニのファストフィッシュ商品。いずれも価格は200円前後とお手頃で、これなら帰宅ついでにラクに入手できそうだ。
「最近ではEPAを摂取することでGLP-1というホルモンの分泌が促されるということも話題になっています。GLP-1というのは、簡単に言えば中性脂肪の吸収を阻害する働きや、血圧を下げる働き、食欲を抑える働きがあると言われています。つまり、痩せるホルモンですね。体重や体型が気になる人は、夕食のメインをお肉ではなく、魚にしてみてはいかがでしょう」(前出・トレーナー)
ラクチンで美味しいダイエットの味方・ファストフィッシュ。ぜひ上手く活用したい。