福山雅治主演の月9ドラマ「ラヴソング」(フジテレビ系)の評判が悪い。いざ第1話が放送されると、福山のベッドシーンに「加齢臭を感じる」「肌をさらさないとは衰えたな」との声があがる始末。44歳の臨床心理士が女性の部屋に転がり込んでいるという設定も失笑ものだ。そんな福山について、事務所側の戦略ミスを芸能ライターが指摘する。
「福山も今や47歳と中高年となり、昨年には妻帯者にもなったことで、以前とは役者としても男性としても立ち位置が変わっています。しかし『ラヴソング』では、かつてのイケメン設定を崩していないのが問題なのです。なぜ、今さらこんなダメンズ的な役を受けるのか、事務所側の戦略に疑問を感じずにはいられません」
確かに劇中ではおなじみの髪型をキープし、胸元も大きく開くなど以前のワイルドな福山のままだ。老いに抗うその姿からは逆に年齢なりの衰えを実感してしまうが、頑なにイメージを変えない戦略についてテレビ誌のライターは、こんな推測を教えてくれた。
「木村拓哉の戦略を真似ているように思えるのです。40代を超えてなおイケメンの雰囲気を崩さず、結婚を経ても人気の衰えないキムタクは、年齢を重ねたイケメン俳優にとってよきお手本でしょう。しかしキムタクもドラマでは父親役を演じるなど、自分の加齢に沿った変化を見せています。どうせならそんな変化も含めて真似すべきであり、単に『イケメンの維持』だけ真似ても意味がないでしょうね」
福山にも、視聴者に知的イメージを植え付けることに成功した『ガリレオ』(フジテレビ系)という成功例があったはず。なぜその路線を維持しなかったのか。今回の役柄では、モノマネさえしてもらえないほどの低い話題性に終わってしまいそうだ。
(金田麻有)