洋の東西を問わず、役作りのために肉体改造を繰り返す俳優は多い。例えば、イギリスの俳優、クリスチャン・ベールは映画「マシニスト」に出演した際に55キロまで落とした体重を、次作の「バットマン・ビギンズ」では86キロに増やして見事な変貌を遂げた。
人気急上昇中の俳優、鈴木亮平の増減幅も半端ではない。最近の1年だけでも、ドラマ「天皇の料理番」(TBS系)で20キロ減量後、映画「俺物語!!」では主人公のキャラに合わせて30キロ増量。そして、そのすぐ後に撮影を開始し、現在公開中の映画「HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス」で、再び30キロ落としている。
「鍛え上げられた筋肉を薄い脂が覆い、いわゆるボディビルダーの体とはまったく違う美しさです。女性もののアンダーウェアを被ったヒーローという、もともと奇天烈な設定ですが、続編の今回は悪ノリ度もパワーアップし、肉体美を含めて理屈なしに楽しめる作品だと思います」(映画ライター)
鈴木と同様、体重を完璧にコントロールしている俳優がいる。細身のイメージが定着している永瀬正敏だ。
「11年公開の『毎日かあさん』では撮影中の2週間で12キロの減量を成功させましたし、14年の台湾映画『KANO 1931海の向こうの甲子園』では、しっかり中年体形になっていました。現在公開中の『64‐ロクヨン‐』では、さらに増量してクランクインに臨み、2週間後には娘を失って憔悴した父親役のために12キロ減量したんです。その3週間後には、さらに3キロ減量しています。全て撮影しながらですからね。永瀬さんの体重増減は、まさに超絶の役作りです」(前出・映画ライター)
肉体美のヒーローと痩せ衰えた父。どちらも限界ギリギリの食事制限やトレーニングを重ねた上での、すさまじい役者根性の賜物。ダイエットしたいだけの一般人は、くれぐれも真似なさいませんように。