お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が8月15日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演し、テレビ朝日の社員による打ち上げ騒動に言及した。
この日の放送では、東京五輪中継に関わったテレビ朝日のスタッフ10人が閉会式後の8日夜から9日未明にかけ、飲酒を伴う宴会を開催していた問題について取り上げた。
舞台となったのは、一次会を行った港区の飲食店と、二次会を開いた東京・渋谷にあるカラオケ店で、これに参加していたスポーツ局の20代女性社員が酩酊の末に階段から店外に転落し、緊急搬送されたことで宴会の開催が発覚。松本はこの騒動に関して、「謎が多くないですか?」と切り出し、「二次会でしょ? その前は一次会もやってたわけでしょ、もっと大人数で。これを割り勘でやってたとは思えないんですよ。領収書は誰が落とし、これ、落ちるんかい、と。領収書落ちるし階段から落ちるし、謎だらけで。領収書の宛名は何ですか? 『テレビ朝日』で切ってるんちゃうの? ということはこれ日常的にやってたんじゃないのっていうね」と支払いについての疑問を口にした。
一方、「いちばんのテレ朝に対する謎は、なぜダウンタウンは干されているのか」ともクレーム。各地上波放送局にて人気番組を抱えるダウンタウンがテレビ朝日を“出禁”となっている点を絡めて、スタジオを盛り上げた。
「テレビ朝日社員による宴会騒動については、同局に限らず、各局でこれを取り上げる番組とスルーする番組で真っ二つに分かれており、ネットでは『身内に甘いのがテレビの世界』『お仲間意識なのかな?』などの声が上がっています。そうした中、松本はコロナ禍での10人の宴会という点だけでなく、領収書の宛名を『テレビ朝日で切ってるんちゃうの?』などと追及し、ネットからは『ズバズバ言ってくれて気持ちいいです』『領収書の宛先は重要だね。組織ぐるみで常態化している証拠になります』『ごもっともです』などの称賛が続出。
もちろん、自身が“干されている”との理由で批判の急先鋒となっているわけではないでしょうが、松本と同じく、テレ朝を出禁となっているとされる明石家さんまもまた、15日放送のラジオ番組『ヤングタウン土曜日』(毎日放送)の中で、この宴会騒動について言及。そもそもコロナ禍で飲み会に参加すること自体が理解できないと突き放し、自身は『俺が行ったらニュースになって、番組にも放送局にも迷惑をかけてしまう』との理由で自制をしているとのこと。さらに、『“何をしとんねん!“いうやつやろ』『俺らの尺度から言うと、訳わからない。この業界に居てて』とも苦言を呈していました」(テレビ誌ライター)
奇しくも、“出禁中”の2人の大御所タレントから宴会騒動を非難されてしまった格好のテレビ朝日。コロナ報道においては、一切の説得力を失ってしまったと言えるだろう。
(木村慎吾)