解散したSMAPの元メンバーで、グループ時代に始まった民放の冠レギュラー番組を続行させているのは中居正広だけだ。現在は「ザ!世界仰天ニュース」(日本テレビ系)、「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBS系)、「中居正広のニュースな会」(テレビ朝日系)、「中居大輔と本田翼と夜な夜なラブ子さん」(TBS系)の4本を抱えている。元メンバーの木村拓哉、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾と異なり、SNSやYouTubeにはノータッチ。ファンクラブも開設していない。プライベートの近況を知ることができるのは、SMAP時代から26年間も続いているラジオ「中居正広 ON&ON AIR」(ニッポン放送)だけだ。
それでも16年のグループ解散、20年のジャニーズ事務所からの独立、その直後にコロナ禍に突入しても仕事に困らないのは、SMAP時代に培った成功法があるからだろう。そのひとつが、「かき」だ。
「“3かき”をしなければいけない、というものです。汗をかいて、恥をかいて、ベソをかかなければ、感動するものは生まれないという持論があるのです。さらに、気に止めたことをノートに書きこむことも心がけているため、“書く”も加わって“4かき”になります」(芸能関係者)
それを継承しているのは、今夏でデビュー10周年を迎えたKis-My-Ft2。9月3日に放送された「金スマ」SPにゲスト出演した際、中居から「僕たちが見たことない景色を見せてほしい」とエールを送られている。
派生ユニット・舞祭組(ぶさいく)は、グループで常に後方だった宮田俊哉、二階堂高嗣、千賀健永、横尾渉によって結成され、中居がプロデュース。協力は惜しみなく、デビューから3作連続でシングルを作詞、ミュージックビデオに出演、衣装のスーツをプレゼント、コンサートにダンスで出演するなどした。4人に送ったメッセージも、心温まるものだ。
「『キスマイでいる時は7分の1かもしれないけど、舞祭組は1分の1。一人ひとりが舞祭組を背負ってステージに立ちなさい』というものでした。『非常識を常識にするなら、それをやり続けなさい』とも言われています」(前出・芸能関係者)
SMAPもキスマイも、デビュー時は“4かき”して生き残ろうと必死だった。常にお笑い芸人と同じ現場に放り込まれて、リアクションを学び、心身ともに傷も負った。来年で50歳になる中居はさすがにもう、“4かき”を実践できない。その分、キスマイは現役のバラエティ対応型ジャニーズとして、中居魂を背負っている。
(北村ともこ)