2000年にリリースした「月光」などのヒット曲で知られる歌手・鬼束ちひろ容疑者が11月28日、東京・渋谷区で救急車を蹴ったとして、器物損壊の疑いで警視庁渋谷署に現行犯逮捕された。
同日の16時半頃、鬼束容疑者は渋谷区恵比寿西の路上で、駆け付けた救急車の後部のドアを蹴って凹ませたという。そもそも救急車はパチンコ店で体調が急変した鬼束容疑者の友人を搬送するために呼ばれたものであり、その動機には疑問が残る。
鬼束容疑者は、蹴った理由に関して「通行人に嫌味を言われ、パニックになった」などと説明しているというが、落語家の立川志らくは11月29日放送の「ひるおび!」(TBS系)で、「百歩譲って、救急隊員に何か言われて腹が立ったっていうわけでもないし、自分の友達を助けに来てくれた救急車をなぜ蹴るのか」と彼女の行動に首を傾げた。
さかのぼれば、鬼束容疑者の不可解な言動は今回が初めてではない。
ネット民を大いにザワつかせたのは2001年2月放送の「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)の中で発した言葉だった。当時は、鬼束容疑者のキャリア絶頂期ともいえるタイミングだったが、そこで彼女は「色んなペットを飼ったけど、みんな可哀想な運命を辿るんです。ハムスターはカタカタうるさかったので、ベランダに放置したら熱射病で死んでた」「冬にもまた1匹飼ったんですけど、今度は凍死しちゃった。メダカも飼ったんですけど、水槽を掃除する度にメダカが流れて、どんどん消えていくんですよ」などと打ち明け、大きな波紋を呼んでいた。
「同発言をめぐっては、ペットの虐待だとする批判が殺到。当時の所属事務所の社長が謝罪する事態に発展しています。また、2012年6月22日には、自身の公式ツイッターアカウントを開設したかと思えば、いきなり『あ~、和田アキ子殺してえ』などとツイートする衝撃のロケットスタートを切り、その精神状態を案じる人も多かったです。翌23日には彼女のアカウントは鍵付きのロックがかけられ、物騒な書き込みについて、直筆の謝罪文も発表。定期的にそのトンデモ行為で世間を仰天させてきた鬼束容疑者による、“救急車蹴り付け”という近況がネット上を駆け巡ると、『昔からネジが何本か飛んでるような感じだったもんな』『才能と素行は別物なんですよね。ただ社会のルールは守らないといけません』『本当に残念。月光もそうだし、ファーストアルバムもすごくよかった。ライブDVDを観て、人の歌声で初めて涙した』『ちょっとやそっとで驚かなくなってしまいました』など、様々な反響が飛び交っています」(テレビ誌ライター)
2000年にデビューし、昨年は20周年を迎えていた鬼束容疑者。素行の悪さが、これ以上彼女の輝かしい実績とキャリアを傷付けないよう注意してほしいところである。
(木村慎吾)