歌手・鬼束ちひろによるかつての「いじめ自慢」にスポットライトが当てられている。
「Business Journal」は12月13日、彼女が2011年に出版した自伝的エッセイ「月の破片」の中に、「小山田圭吾の騒動を彷彿とさせるようなエピソードが書かれている」と伝えた。
鬼束は11月28日、東京・渋谷区の路上で救急車を蹴って凹ませたとして器物損壊の疑いで逮捕され、後に釈放。12月2日には「この度は、私の不適切な行動により、多くの皆様にご迷惑をおかけしました事を、心よりおわび申し上げます。深く反省しております」との直筆謝罪文を発表していた。
すると、一部メディアからは、鬼束がかねてよりイライラを募らせると“鬼束キック”を見舞う傾向があったことなどが報じられたが、10年前に出版された「月の破片」には、ほかにも気になるエピソードが綴られているという。
鬼束は同書の中で、「髪の毛が薄いことを気にしていた当時のマネージャーの頭頂部を、ポラロイドに収めるという暴挙に出てやったのだ」「『やったー、写真撮っちゃった! スリーハンバーガー!』 振り返った敵に憎々しげに言うと、ピンポンダッシュみたいに逃げ出した。スリーハンバーガーとは、私がマネージャーに容赦なくつけたあだ名だ。頭の両脇と天辺(てっぺん)の三ヶ所にだけ髪の毛がちょこんと生えていて、パクパクとハンバーガーのバンズみたいに口を開けて小言ばかり言うから、スリーハンバーガー」などと綴り、マネージャーの身体的特徴を揶揄していたことを自白。
鬼束は「申し訳なかったとは思っているけれど」とも加えているが、同メディアはこれを、1994年のインタビュー記事にて、学生時代のいじめ行為を自慢して大炎上となった小山田の騒動を彷彿とさせるものだと指摘した。
同メディアが取材した出版関係者によると、「小山田が告白したいじめとは性格が違うとはいえ、鬼束も過去のイタズラを告白していたことが、小山田と共通していると、一部の出版関係者の間で話題になっていた」という。
「小山田の場合、いじめの対象がハンディキャップを抱える同級生だった点や、暴力をふるうといった内容も含まれていたことから、鬼束とは程度が大きく異なります。また、『小言ばかり言うから』との記載があり、マネージャーに対する鬼束なりの反発や、じゃれ合いのような意思表示だった可能性も考えられ、ネットでも意見が分かれることに。
『そんな大した問題か? 小言ばかり言うから気に入らなかったってだけだろ』『これは小山田のいじめとは全然違うでしょ』『ジャレ合ってるだけ』とする声や、『性格が悪い』『これは許されない』『クズかよ。がっかりだわ』『これはアウト』などといった指摘もあります。小山田ほどではないにせよ、毛髪の薄いマネージャーをイジりたおし、さらに、それを笑い話としてエッセイに綴った鬼束に呆れる人も多かったです」(テレビ誌ライター)
「スリーハンバーガー」という比喩表現はいかにも鬼束らしい独特な世界観と言えるが、身体的特徴を笑いのネタにしていた点は、本人も深く反省したのではないだろうか。
(木村慎吾)