楽器を持たないパンクバンド・BiSHが12月24日、自身の公式YouTubeチャンネルで緊急ライブ「THiS is FOR BiSH」を生配信。その中でグループの解散を発表した。
ライブは午前8時にスタート。15年に行われた初ワンマンライブと同じ会場でセットリストも同じという構成。9時12分ごろ「スッキリ」(日本テレビ系)が同ライブを生中継。その中でメンバーのセントチヒロ・チッチが「この会場でライブをしたのには意味があるんですね」と切り出し、しばらく沈黙した後に続けて「ここで発表させてください。私たちBiSHは2023年で解散します」と発表した。
セントチヒロ・チッチは続けてファンや関係者に感謝しつつ「2023年まではBiSHらしく、愛を届けてパーティをしようという気持ちで駆け抜けていこうと思っています」と宣言。さらに「BiSHからのプロミス」として12カ月連続リリース、全国ライブハウスツアー、BiSH主催フェス、未開催地ホールツアーを発表した。
MCの極楽とんぼ・加藤浩次が解散理由を尋ねるとセントチヒロ・チッチは「BiSHの生きる道として、ずっと前から決めていたことなので」とした。
「BiSHは15年に結成された5人組のアイドルユニット。当初は『新生クソアイドル(Brand-new idol SHit)』という肩書きで活動していましたが、16年のメジャーデビューに伴って『楽器を持たないパンクバンド』に。メンバーの脱退や加入を何度か経て、現在は6人体制で活動しています。18年には『第60回輝く!日本レコード大賞』(TBS系)で新人賞を受賞し、当時ツイッタートレンドで国内1位、世界2位を記録しました。
今回の解散は紅白出場が決まった頃からささやかれていました。というのもプロデューサーの渡辺淳之介氏の意向として『いちばんかっこいい時に散る』というのがファンの間で知られており、紅白出場はまさに解散の場に相応しいと考えられていたから。実際に渡辺氏はBiSHの前身であるアイドルグループBiSも人気がピークだった14年に解散させています。BiSHも同じ道をたどる運命だったのでしょう。
BiSHはファンの間ではアイドルとしての人気もありつつ、アーティストとしての実力も評価されているのですが、一方で奇抜なプロモーションも特徴。今年の紅白出場の発表会見では男性のシンボルを連想させるようなデザインの紅白の衣装で出席し、質疑応答中に突然『ここで私たちの気合いを見てほしいんですけど』と発言し円陣を組みながらシンボルの名称を絶叫。メンバーたちは『初めてのライブからやってる円陣』と説明したことに、ネットは呆れつつ騒然としていました」(音楽ライター)
今回の発表についてもネットでは《2023年の解散と言われても‥‥生放送であおったわりにはずいぶん先の話なんだね》《自分はBiSH好きなので大丈夫なんだけど、あれだけ尺使って、ずいぶん先の解散発表って一般視聴者は「?」って感じだったと思う》《冷めた見方をすると、商売としてはいい手法ではないかな。期限を決められたからには、ライブに行かなければって人は増えるだろうし、テレビからのオファーも増えるだろうし》《閉店セールとか改装セールみたいな商法だな》など冷ややかな声が目立った。
果たして、23年まで人気を維持し続けられるだろうか。
(柏原廉)