ダイエットや健康のために、運動を継続している人も多いはず。でも、その運動中の行動に“むし歯のリスク”が潜んでいるのをご存知ですか?
食品製造などを営むモンデリーズ・ジャパンが2022年5月、現在カラダ作り(ダイエット、トレーニング、運動など)をしている全国20~59歳の男女800名にアンケート調査を実施したところ、大半が「運動しながら経口で水分・栄養補給している」と回答。
その内容は「水」が最も多く59.9%でしたが、次いで「スポーツドリンク」で39.4%、「プロテイン製品(ドリンクや食品など)」が33.1%、「おにぎり」と「大豆・大豆製品」が同率で15.7%という結果になったそうです。
この結果に対して、日本大学歯学部保存学教室修復学講座教授の宮崎真至さんは、次のようにコメントしています。
「運動中に水分補給は必要ですが、汗をかいて唾液分泌が減少する状況で酸性の飲食物を摂取することは、歯の表面から無機質成分を流れ出させることにつながる可能性が大きくなります。すなわち、口内がむし歯になりやすい状況になることを意味しています」
「運動中の炭水化物の摂取は、細菌により生じた酸で口内が酸性に傾くことから、これもまたむし歯を生じさせる原因につながります。健康増進のために行っているスポーツですが、摂取する飲食物によってはむし歯になるリスクがあることを知る必要があります」
また、運動時には、「口呼吸による口腔内の乾燥により、『歯をむし歯から守る』といった唾液の機能が低下することによるむし歯リスク」もあるのだとか。
6月は歯と口の健康週間があることから、歯の健康を意識するよい時期です。運動中、口内がむし歯になりやすい状況になっているケースがあること、ぜひ知っておいてくださいね。